恩師ベッカーが考える“ジョコビッチ騒動”の裁定後に待ち受ける2つの試練<SMASH>

恩師ベッカーが考える“ジョコビッチ騒動”の裁定後に待ち受ける2つの試練<SMASH>

かつてジョコビッチ(左)に6個のGSタイトルをもたらした恩師ベッカー(右)が今回の騒動に関して私見を述べた(写真は2015年)。(C)Getty Images

全豪オープンの主催者側から「ワクチン接種の免除」を受けてオーストラリアを目指したものの、入国要件を満たす適切な証拠を提出しなかったことを理由に入国を拒否されたノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランキング1位)。

 この件に関しては選手間でも賛否両論が巻き起こっているが、かつてジョコビッチのコーチを務めたテニス界のレジェンド、ボリス・ベッカー(ドイツ/元世界1位)も自身の意見を母国の日刊紙『Bild』 に述べている。

 2013年から16年にかけて指導する間、6度にわたりジョコビッチをグランドスラム(四大大会)優勝へと導いたベッカーは、愛弟子が新型コロナウイルスのワクチン接種に否定的だったとしても「受けないからといって自動的に悪者になるわけではない」としたうえで、今回の騒動の責任はジョコビッチ側にないとしている。

「ノバク(ジョコビッチ)は有効な入国許可証を持っていると信じてオーストラリアに飛んだはずだ。その書類がきちんとしたものでなければ、彼は飛行機に乗ることはなかっただろう。なにしろ彼はそんなバカな人間じゃないからね」とジョコビッチ側に原因を押し付けるのは筋が違うとベッカーは主張する。
  そして責任の所在については「この物語の中で誰が悪者なのか私は知らない」としながらも、「もしかしたら、テニス・オーストラリア(協会)、ビクトリア州、入国管理局のどこかで、ジョコビッチよりもフェデラーやナダルのファンの方が多かったのではないか」とベッカーならではの皮肉も交えた。

 入国を巡る裁定は10日に下される。果たしてテニス界の現王者は前代未聞の国外退去となるのか、あるいは入国が許可されて全豪オープン連覇の道が開かれるのか。裁判所が下す判断に関してベッカーは、どちらの結果が出てもジョコビッチは試練に立たされるだろうと考えているようだ。

「もしも送り返されるようなことになったら、ノバクはいくつかのことを考え直さなければならないだろう。もし彼がキャリアを続けたいのであれば、(信念を曲げて)予防接種を受けることを強くお勧めする。なぜなら毎大会前にこの議論をすることになるからだ」と言う。

 そして入国が認められたとしても「オーストラリアの観客は彼に好意的ではないだろう。そうした状況でノバクはエベレストに挑むことになる」とする。ただ、ベッカーはそうした厳しい条件下でも「不可能を可能にできるのがジョコビッチという人間だ」とかつての愛弟子の強さも口にしている。

構成●スマッシュ編集部

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