ジョコビッチの国外退去の決定にセルビアでは不満が爆発。大統領は「虐待のケースに直面している」と怒り<SMASH>

ジョコビッチの国外退去の決定にセルビアでは不満が爆発。大統領は「虐待のケースに直面している」と怒り<SMASH>

1度目のビザ取り消しの時。セルビアのベオグラードで、ジョコビッチを支持する人たち。(C)Getty Images

男子テニスのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が現地1月14日に行なわれた豪入国ビザ再取り消しに関する最終審理で敗訴し、国外退去を余儀なくされることとなった。今回の決定に対し、同選手の母国セルビアからは怒りの声が巻き起こっている。

 セルビアを代表するスーパースターの敗訴が決まり、報道陣の前に姿を現したアレクサンデル・ブチッチ大統領は「私たちは虐待のケースに直面している」と評決を下した豪連邦裁判所を痛烈に批判。さらに「一人の人間に対して、そして国全体に対して魔女狩りが行なわれたのだ。彼らはノバク(ジョコビッチ)に世界秩序がどのように機能し、誰に対しても何ができるかを示したかったんだ」と不満を爆発させた。

 イギリスの一般紙『The Telegraph』のインタビューに応じたジョコビッチの家族は「これはスポーツだけでなく、政治的な問題でもあった。ノバクに対する振る舞いはショッキングなものだったが、私たちはスポーツの瞬間が勝利をもたらすと信じていた。我々は評決に失望している」とショックを隠し切れない様子。
  そして当初は息子がワクチン接種免除と豪入国を認められながらも、最終的には国外退去となってしまったことに対し、「我々は当局が私たちの訴えを尊重し、ノバクが全豪オープンに出場できると信じていたが、当局は公的要請を捏造してそれを阻止した」と一連のオーストラリアの対応を非難した。

 そんな中、セルビア保健省幹部のゾラン・ゴイコビッチ氏は「ノバク・ジョコビッチが予防接種を受けなかったことは本当に残念だ。それはある意味、他の人が同じような行動(ワクチンを接種しないこと)をとることを助長してしまうものだからね」と本音を吐露。それでも最後には「彼のワクチンを打たないという決断には絶対に賛成できないとしても、私は彼の自由な意志を尊重する」とジョコビッチを擁護する姿勢を示した。

 なお、スペインのテニス専門メディア『Punto de Break』によると、すでに豪当局はジョコビッチの敗訴に伴う形で、同選手の「今後3年間のオーストラリア入国禁止」も決定したという。すなわちこのままではジョコビッチは2025年まで全豪オープンも欠場することになってしまうのだ。これについては免除される可能性もあるようだが、果たしてどうなるのだろうか。世界的な波紋を広げたオーストラリア入国騒動の余波はまだまだ続きそうだ。

文●中村光佑

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