ミスジャッジを認める仰天行動。テニス界が誇る18歳の超新星アルカラスが見せた“美しきスポーツマンシップ”<SMASH>

ミスジャッジを認める仰天行動。テニス界が誇る18歳の超新星アルカラスが見せた“美しきスポーツマンシップ”<SMASH>

前回覇者のフルカチュを退けて、自身初となるマスターズ1000の決勝に進出したアルカラス。(C)Getty Images

大詰めを迎えている男子テニスツアー「マイアミ・オープン」(3月23日〜4月3日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/ATP1000)で、四大大会に次ぐグレードのマスターズ1000で自身初の決勝進出を果たした18歳のカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク16位)。そんな男子テニス界の超新星が見せた“美しきスポーツマンシップ”に、ファンからも称賛の声が上がっている。

 準々決勝でミオミル・ケツマノビッチ(セルビア/48位)をフルセットの激戦の末に破ったアルカラスは、現地4月1日に行なわれた準決勝で前回大会覇者のフベルト・フルカチュ(ポーランド/同10位)と対戦。この試合は第1セット序盤から互いにサービスキープが続く拮抗した展開となり、会場にも緊張感が漂っていた。

 そんななかで迎えた第12ゲーム。ゲームカウント5−6でサービスゲームとなったアルカラスは順調にポイントを重ねて30-0とすると、続く3ポイント目ではフルカチュの浅くなったリターンに対して絶妙なドロップショットを披露。フルカチュは全速力で走って何とか拾い上げるも、主審は「ノットアップ(2回バウンドした)」と判定した。

 この決定に納得のいかなかったフルカチュは「ツーバウンドする前に返球した」として抗議したが、主審はそのまま次のポイントに入ろうとしていた。すると黙っていれば40-0となるはずだったアルカラスが「フルカチュはワンバウンドで返球した」と認め、なんと自ら主審にポイントのやり直しを要求したのだ。

 主審はこれを受け入れ、「みなさん、アルカラス選手がフルカチュ選手のワンバウンドでの返球を認めています。ポイントはやり直しとなります」とアナウンス。これには会場のファンからも大きな拍手が沸き起こり、フルカチュもグッドマークと拍手でアルカラスへ感謝の意を示した。
  相手に流れを渡してしまう可能性もある。にもかかわらず、敵に塩を送ったアルカラス。それでもやり直しとなったポイントでストローク戦を制し、第12ゲームはしっかりとサービスキープに成功。ちなみにこの試合は18歳とは思えない器の大きさを示したアルカラスが7−6(5)、7−6(2)のストレート勝利を収めて見事決勝へ駒を進めた。

 テニスストリーミングサイト『TENNIS TV』の公式ツイッターはアルカラスがポイントのやり直しを認めたシーンを動画で公開。これには視聴者からもアルカラスを絶賛する声が続々と上がった。

 なお、フルカチュとの2時間5分の接戦をものにしたアルカラスは日本時間4月4日深夜2時に行なわれる決勝で第6シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/8位)と対戦する。マイアミ大会史上最年少での優勝もかかるだけに、テニスファン大注目の一戦となりそうだ。

文●中村光佑

【連続写真】将来の王者候補アルカラスの動かされても力強く返球したフォアハンド

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