エスカレートするアルカラスへの期待を師匠フェレーロが憂慮「重いリュックを背負わせるようなものだ」<SMASH>

エスカレートするアルカラスへの期待を師匠フェレーロが憂慮「重いリュックを背負わせるようなものだ」<SMASH>

凄まじい勢いで成長するアルカラス(右)に周囲の期待はいやが応でも高まるが、コーチのフェレーロ(左)は冷静な対応に努めている。(C)Getty Images

先週の男子テニスツアー「マイアミ・オープン」でグランドスラムに次ぐグレードのマスターズ1000初優勝を飾った18歳のカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク11位)。その彼を2019年から指導している元男子世界1位のファン・カルロス・フェレーロ氏が母国スペインのテニス専門メディア『Punto de Break』のインタビューで、愛弟子の凄まじい成長ぶりに対する周囲の反応について語った。

 昨年9月の全米オープンで自身初の四大大会ベスト8入りを果たしたアルカラスは、同年11月の「ネクストジェンATPファイナルズ」を制覇すると、今年2月の「リオ・オープン」ではATP500カテゴリーでの史上最年少優勝を達成。

 3月初旬の「BNPパリバ・オープン」では初めてマスターズベスト4をマークし、その勢いのまま迎えたマイアミ大会では苦しい試合を勝ち抜いて決勝へと進出。その決勝ではキャスパー・ルード(ノルウェー/現7位)をストレートで撃破し、大会史上最年少での優勝を果たした。これにより4月4日に更新された世界ランキングでは11位に浮上し、トップ10入りも目前に迫っている。

 ここ最近のアルカラスの驚異的な強さはテニスファンも舌を巻くほどで、フェレーロ氏も「彼は知名度が上がるとともにファンも増え、背中に手を当てて『素晴らしい子だね』と言ってくれる人もいる」とコメント。また愛弟子への周囲からの期待が大いに高まってきていることも実感しているという。
  そんな中でフェレーロ氏は「一つひとつの試合やトーナメントで成長しようとする意欲と熱意を持って、日々の練習に励む。彼の周りには何か非常に大きなものが生まれ始めているが、我々は迅速に適応し、正常な状態から外れてしまわないように努めなければならない」と、チーム全員でプレッシャーに対処するための取り組みを行なっていくと明かした。

 その上でこれから始まるクレーシーズンに向けてもフェレーロ氏は「モンテカルロ、バルセロナ、マドリード、ローマ、全仏で18歳の彼を優勝候補に挙げるのは、非常に重いリュックを背負わせるようなものだよ。彼が自分の持っているレベルを発揮できれば、幾つかは優勝できるだろう。でも全ての大会で優勝候補に挙げるのは大げさだ」と控えめに語った。

 来週の「モンテカルロ・オープン」(4月10日〜17日/モナコ・モンテカルロ/ATP1000/クレーコート)では第8シードで出場するアルカラス。準々決勝では第1シードで現世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)との初対戦が実現する可能性もある。ぜひとも2人の対決を見てみたいものだ。

文●中村光佑

【連続写真】将来の王者候補アルカラスの動かされても力強く返球したフォアハンド
 

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