「この旅は、本当に素晴らしいものだった」元世界5位のロブレドがツアー初勝利した母国大会で引退<SMASH>

「この旅は、本当に素晴らしいものだった」元世界5位のロブレドがツアー初勝利した母国大会で引退<SMASH>

クレーで特に力を発揮した39歳のロブレドが約23年におよぶテニスキャリアを終えた。(C)Getty Images

現在開催中の男子テニスツアー「バルセロナ・オープン」(4月18日〜24日/スペイン・バルセロナ/クレーコート/ATP500)は現地4月18日にシングルス1回戦が行なわれ、同大会を最後に現役引退を表明した元世界ランク5位のトミー・ロブレド(スペイン/現362位)が登場。同郷のベルナベ・サパタ・ミラレス(同119位)に1−6、1−6のストレートで敗れ、約23年の現役生活に別れを告げた。

 攻撃的なストロークを武器にATPツアーで12度のシングルスタイトルを獲得した39歳のロブレドは四大大会でも7度のベスト8入りを経験しており、2006年8月には世界ランキングで自己最高位となる5位をマーク。またロブレドのツアー通算533勝という記録はスペイン人男子選手で6番目に多い勝利数となっている。だがここ最近はランキングを大きく落とし、チャレンジャー大会に出場することが多くなっていた。

 デビスカップ(国別対抗戦)でもスペインを3度の優勝に導いたロブレドは04年のバルセロナ大会を制しており、06年にも準優勝を収めている。だからこそ彼は思い出の詰まったバルセロナの舞台で花道を飾りたいと考えていたという。以前のインタビューでも「友人や家族に引退を見届けてもらいたいんだ。バルセロナなら最高の気分を味わえるはず。ファンに会えるのを楽しみにしているよ」と語っていた。

 そして迎えたバルセロナでのキャリア最後の試合。ワイルドカード(主催者推薦)で出場を果たしたロブレドは予選勝者のサパタ・ミラレスに序盤の第2ゲームでブレークを献上すると、第6ゲームでも2度目のブレークを喫してセットダウン。第2セットに入っても流れをつかむことができず、1時間3分で完敗を喫した。
  それでも「引退するのにここよりもいい場所はなかったよ」とすがすがしい表情で最後の大会を振り返ったロブレド。長年にわたって様々な苦楽を味わってきたプロテニスプレーヤーとしての人生にも悔いは全くないようだ。ATP(男子プロテニス協会)のインタビューでは自身のこれまでのキャリアを振り返り、次のようにコメントした。

「テニスプレーヤーになることを夢見て、テニスの世界で大きなタイトルを獲得し、とても良い成績を残すことだってできた。人々に楽しんでもらえたことはとてもうれしいし、何よりも子どもたちが夢見るプロになることを実現できたんだ」

「この旅は、本当に素晴らしいものだったよ。テニスが大好きで、この世界を楽しむことができ、プロの世界を楽しんだ1人の選手であることも本当に素晴らしいことだ。この数年間、タイトル獲得や特別な勝利によって記憶に残る瞬間が常にあったけど、だからといって勝っていない時に華やかな瞬間がなかったかというとそうではない。僕は自分のキャリアにおけるすべての瞬間と、この世界に居続けられたすべての年月に満足している」

 記録にも記憶にも残るプレーヤーでもあったことは間違いないだろう。ツアーを大いに盛り上げてくれたロブレドのセカンドキャリアも応援していきたいものだ。

文●中村光佑

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