英雄ベッカーの監獄入りに王者ジョコビッチと元王者マリーが心境を吐露「法律を破った訳だから仕方ない」<SMASH>

英雄ベッカーの監獄入りに王者ジョコビッチと元王者マリーが心境を吐露「法律を破った訳だから仕方ない」<SMASH>

レジェンドの一人であるベッカー(中央)が収監されたことについて、ジョコビッチ(左)とマリー(右)が各々の立場から心境を口にした。(C)Getty Images

自身の破産宣告を巡るイギリスでの裁判で、禁固2年6か月の実刑判決を受けたテニスの元世界王者ボリス・ベッカー(ドイツ/54歳)。判決が下された4月29日の夕方にはロンドン南西部にあるワンズワース刑務所に身柄を移送され、塀の向こうへと姿を消した。

 英紙『Daily Mail』ほか複数メディアによれば、ワンズワース刑務所は英国でも最大規模を誇る施設のひとつで、ベッカーは刑務所に到着後7〜10日間は新型コロナウイルスの制限により隔離。その後6週間程度は刑務所内での行動を観察され、その態度をもとに別の刑務所に移されるという。

 ベッカーの場合は犯した罪が非暴力的な案件であるため、警備がソフトな刑務所へ移送される可能性が高いが、いずれにしても仮釈放が認められるまで最低でも1年間は監獄の中で過ごすことになる。

 2013年12月から3年間にわたってベッカーとコーチ契約を結び、その間に6つのグランドスラムタイトルを手にしているノバク・ジョコビッチ(世界ランク1位/セルビア)は、恩師の収監について次のように語る。

「彼のことを思うとただただ心が痛む。彼は私の友人であり、コーチであり、僕の人生の中でとても身近な存在だった。そして僕のキャリアの成功に大きく貢献してくれた人でもある。今は彼がこの時期を乗り越えて、出所した時には生活が確実に変化することを願うだけだ」と心配する。
  だが、現在開催中のマドリード・オープンにジョコビッチとともに出場している元世界王者のアンディ・マリー(同78位/イギリス)は「特に感情を抱くことはない」という。

「彼(ベッカー)は法律を破った訳だから仕方ない。それが誰であろうと、過去になにを成し遂げようが、それを理由に特別扱いされるべきではないと思っている。彼が収監されたことはとても残念だが、今は自分の過ちから学ぶことを願っている」とウインブルドン3勝のレジェンドについて語る。

 なお、塀の中での生活が始まったベッカーだが、1年で仮釈放されたとしても以前のようにロンドンで暮らすことは難しいとされている。なぜならイギリスの市民権を持たない者が裁判所から1年以上の刑期を言い渡された場合、「公共の利益に反する」ことを理由に国外退去させられるケースが多いからだ。

構成●スマッシュ編集部

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