ウインブルドンに対してATPとWTAが「ランキングポイント付与中止」を決定!<SMASH>

ウインブルドンに対してATPとWTAが「ランキングポイント付与中止」を決定!<SMASH>

ATPとWTAが今年のウインブルドンでは戦績に応じたランキングポイントの付与中止を決めた(写真は前回大会優勝のジョコビッチ)。(C)Getty Images

今年6月末に開催されるテニスの四大大会「ウインブルドン」(6月27日〜7月10日/イギリス・ロンドン/芝/グランドスラム)での「ロシアとベラルーシ選手の除外」に対し、ATP(男子プロテニス協会)とWTA(女子テニス協会)は共に「公平性を保つための措置」として、出場する選手にランキングポイントを付与しないことを正式に発表した。テニス系海外メディア『UBITENNIS』など複数のメディアが一斉に報じている。

 ロシアのウクライナ侵攻により多くの競技で「ロシア・ベラルーシ外し」が加速する中、テニスの各統括団体はこれまで国名と国旗を使用しない代わりに個人での大会参加は認めるという、積極的措置を講じない意向を示してきた。

 その一方で一貫して「強行策を講じる」としてきたウインブルドンは、4月20日に同大会からのロシア・ベラルーシ選手の出場禁止を通告した。

 この決定を受け、以前から反対の声を上げていたATPは現地時間5月20日に公式声明を発表。ランキングポイントを与えないという決断を下した経緯について次のように説明した。

「どのような国籍の選手であっても、実力に基づき、差別なくトーナメントに参加できることは、我々のツアーの基本である。ウインブルドンが今回、ロシア・ベラルーシ選手の出場を禁止したことは、この原則とATPランキングシステムの整合性を損なうものだ」

「我々の規則や合意は、プレーヤー全体の権利を保護するために存在している。このような性質の一方的な決定は、もし対処されなければ、他のツアーに有害な先例を作ることになってしまう。個々の大会による差別は、30カ国以上で運営されているツアーでは、単に実行不可能なことだ」
 そしてATPに同調する形でWTAも公式声明を通じて「ウインブルドンでのランキングポイントを与えないこととする」と公表。その上で「個々のスポーツに参加する選手が、国籍やその国の政府が下した決定だけを理由に、ペナルティを受けたり、競技に参加することを妨げられたりしてはならないと考えている」と主張した。

 すなわち今年のウインブルドンは実質的にエキジビジョンマッチのような大会となるということだ。そのため出場する選手は世界ランキングを上げることができない。

 ロシア・ベラルーシ選手の除外には多くの選手から不満が噴出しており、ランキングポイントが付与されないとなれば更なる反発を招くことも予想される。またランキングを上げられないことを理由に不参加を表明するプレーヤーが出る可能性もあるだろう。

文●中村光佑

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