【伊達公子】全米オープンは男女共に10代の若手に注目。大坂なおみチームから去った2人をもっと生かしてほしかった<SMASH>

【伊達公子】全米オープンは男女共に10代の若手に注目。大坂なおみチームから去った2人をもっと生かしてほしかった<SMASH>

「2019年にブレークした時からずいぶん成長しました」とガウフを評する伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

8月29日から今年最後のグランドスラム、「全米オープンテニス」が始まります。昨年の全米オープンの女子決勝はエマ・ラドゥカヌとレイラ・フェルナンデスの10代対決で注目を集めました。今年はどうなるでしょうか。

 ナンバー1のイガ・シフィオンテクは、前哨戦で思うように勝てていません。今季中盤の時ほどの勢いはないのかなと思いますが、実力はありますから、優勝候補筆頭でしょう。

 大会の目玉になりそうなのは、18歳のココ・ガウフ。全米オープンは地元開催になりますから大変な部分はありますが、声援があるとさらにパフォーマンスを出しやすいタイプだと思うので注目です。

 今年の全仏オープンでは決勝にも進出して経験も積みましたし、フィジカル面も良くなってきています。ショットの安定感やバリエーション、ネットにも積極的に出て行ったりと、2019年にブレークした時の彼女からずいぶん成長しました。全仏同様に、ガウフとシフィオンテクの決勝カードになれば、2人のライバル時代が到来するかもしれません。

 大坂なおみ選手がハードコートシーズンからツアーに戻ってきましたが、チームからトレーナーの中村豊さんとウィム・フィセッテコーチが去りました。私はもっと2人を生かす方法はあったと思います。2人がチームに加入したことで、もう1つステージを上げることを本人も周りも望んでいたはずです。結果を出せた部分はありますが、100%には到達できずに終わったと感じています。
  しかし、経験も積んで蓄積しているものがあります。プレー面でもスライスを打てるようになったり、フットワークやペース配分という点でも成長しました。元々のポテンシャルは高いので、アップダウンの波がある中、良い時に全米オープンがうまくはまれば、何が起きても驚きはしません。

 男子はジョコビッチの欠場が決まり、誰が勝つのか予測するのが難しいですね。可能性として面白いのは、19歳のカルロス・アルカラスのグランドスラム初優勝です。ランキングが4位まで上がり、第4シードが付くことでチャンスが広がりました。

 アルカラスには若さと勢い、フィジカルの強さもあり、今が伸び盛りです。誰にとっても脅威の存在でしょう。ズベレフ、ティーム、チチパスなども結果を出しているとはいえ、アルカラスは違う勢いを感じます。10代でグランドスラムを取れたら、時代を変えそうです。

 昨年の覇者であるダニール・メドベージェフは、きっと今年も強いでしょう。観客に嫌われてもへっちゃらなメンタルもあり、セルフコントロールもうまく、テニスもそう簡単に崩れそうにありません。この2人を中心に大会は進んでいくのではないでしょうか。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

【PHOTO】ダブル・シンデレラストーリー!2021 全米OP女子決勝、18歳ラドゥカヌ対19歳フェルナンデスの厳選フォトギャラリー

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?