寺地貴弘のバックハンドに衝撃を受けマネすることでプレーの幅が広がった――片山翔【プロが憧れたプロ|第27回】<SMASH>

寺地貴弘のバックハンドに衝撃を受けマネすることでプレーの幅が広がった――片山翔【プロが憧れたプロ|第27回】<SMASH>

片山翔(右)は小学生の時に見た、全日本選手権の寺地貴弘(左)のプレーに影響を受けた。写真:田中研治(左)、塚本凛平(右/THE DIGEST写真部)

現在、プロとして活躍している選手も、現役を引退してコーチをしている人も、小さい頃には憧れのプロがいたはずだ。【プロが憧れたプロ】シリーズの第27回は、月刊スマッシュの連載でダブルス解説をしてくれている片山翔選手。

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 片山と言えば、豪快なフォアハンドの印象が強いオールラウンドプレーヤーだ。しかし、子どものころにマネしていたのは、バックハンドを武器にしていた寺地貴弘だったという。小学6年生の時に、寺地が全日本選手権で優勝。その大会のビデオを見たのがきっかけだ。

「バックハンドのレベルが違いました。プレーのベースはカウンターですが、バックハンドでエースを決めたり、ポイントを取りにいっていました」と、プレーを見て驚いたことを記憶している。

 それからは、寺地の試合映像を手に入れては、「バックのダウンザラインでエースを取ったシーンなどは、夜中に何度も見返しました。マネできるぐらい、見ましたね」と当時を振り返る。
  子どもの頃の片山は「バックハンドは下手でした」と言う。「小さい時は、ラケット周りに気が行ってしまう。けれど、寺地さんのフォームは、下半身からの運動連鎖がうまくできている。今になると運動連鎖が大事だということはわかりますが、その頃は足の使い方や入り方を参考にしてマネしていました」

「今ではどちらかというと自信を持てるショット」とバックハンドについて言えるほどになったのは、必死でマネをした成果かもしれない。

 そんな寺地と初めて対戦できたのは、有明フューチャーズだった。「緊張しすぎて試合内容は覚えていません。試合後の握手をした直後に、コートの真ん中で『アドバイスください』と言ったことは覚えています(笑)」。何度も試合映像を見ていたため、「ファンでしたね」というほど、憧れの存在になっていた。

 実は寺地から学んだのはバックハンドだけではなかった。「動きやボールの配球も勉強させてもらいました」と、展開の部分も参考にしていたという。寺地からテニスの多くの部分を吸収して、片山翔のプレースタイルが出来上がっていったのだ。

取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)
取材協力●みらいカップ2021

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