「最後には全てがつらくなってしまった」フェデラーが引退決断時の心境を赤裸々に告白<SMASH>

「最後には全てがつらくなってしまった」フェデラーが引退決断時の心境を赤裸々に告白<SMASH>

引退を決めるまで様々な苦悩があったことを明かしたフェデラー。レーバー・カップでは金曜日のダブルスでラストマッチに臨むと発表した。(C)Getty Images

間もなく開幕する男子テニス団体戦「レーバー・カップ」(9月23日〜25日/イギリス・ロンドン/ハードコート)を最後に現役を退く元世界王者のロジャー・フェデラー(スイス)が、母国のドイツ語日刊新聞『Nzz』のインタビューに応じ、引退を決断した際の心境を語った。

 長らく右ヒザのケガに悩まされ、昨年7月のウインブルドン準々決勝を最後にツアー大会に出場していなかったフェデラー。同箇所の手術を経て復帰を目指していたものの、現地9月15日に更新した自身の公式SNSで「レーバー・カップが最後のATPイベントになる。これからもテニスはプレーするが、グランドスラムやツアー大会には出場しない」と正式に発表した。

 すでに右ヒザは限界を迎えていたようだ。「時速15kmで走るトレッドミル(屋内用トレーニング器具)を使っていたが、最後には全てがつらくなってしまった。自分の身体の声に耳を傾け、他に何ができるかをチームと模索しながらの挑戦だったが、ヒザはもう休ませるべきだと思う。昨年のカムバックも100%とは言い難い状態で、非常に苦労したんだ」と述べた41歳のレジェンドは、精神的にも追い込まれていたと明かす。

「リハビリにも、トレーニングにも、常に前向きでいることにも、とても疲れていた。朝6時に起きられなくなり、復帰のためにどれだけ犠牲を払ったかを実感した」
  そのうえで「引退することに疑念はなかった。正しい選択だと思っている」と話したフェデラーだが、やはり苦渋の決断を下した当時は複雑な思いに駆られたという。

「今年7月のウインブルドンが終わった数日後に引退を決めたが、あまり多くの人に言わないようにするのが大変だった。その決断は感傷的なものだった。その後で手紙を書いてみたら、とても長くなってしまった。一字一句を何度も確認し、25回ほど書き直したのかな。最終的にはとても満足いくものに仕上がったけどね」

 そんな中で「それは普通のことで、遅かれ早かれ何が必要かを見極めなければならない」と自分に言い聞かせたというフェデラー。実際に引退を決断してみると、「肩の荷が下りたような気がした」そうだ。

 引退後のプランについては「エキジビションマッチをぜひ続けていきたいと思う。半年以内に自分の好きな選手とエキシビションのトーナメントをやろうと思っているんだ」と発言。「全てのグランドスラムに顏を出して、正式にお別れを告げたい」とも明かした。

 フェデラーは9月21日の午後、レーバー・カップ会場で記者会見を開き、金曜日(23日)のナイトセッションのダブルスが現役最後の試合になると発表した。スイスのニュースメディア『SRF』によると、「ラファ(ナダル)とダブルスを組めるかもしれない。そうなれば夢のように素敵なことになるだろうね」と話しているという。

文●中村光佑

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