全豪車いす準優勝の小田凱人&上地結衣に聞く「キャリアの中で一番大きな経験」「トライしていることの精度を高めたい」<SMASH>

全豪車いす準優勝の小田凱人&上地結衣に聞く「キャリアの中で一番大きな経験」「トライしていることの精度を高めたい」<SMASH>

全豪車いすテニス、男子シングルス準優勝の小田凱人(左)と女子シングルス準優勝の上地結衣(右)。写真:AAP/アフロ

いよいよ終盤を迎えているテニス四大大会「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)。1月28日に行なわれた車いすテニス男子シングルス決勝では、第3シードの16歳、小田凱人(オダトキト)が第1シードのアルフィー・ヒューエット(イギリス)に3-6、1-6で敗れ準優勝。

 同じく女子シングルス決勝では、第2シードの上地結衣が第1シードのディーデ・デフロート(オランダ)に6-0、2-6、2-6で敗れ、3年ぶりの優勝はならなかった。決勝後に、小田と上地がWOWOWのインタビューに応じた。その一問一答をお届けする。

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〈小田凱人インタビュー〉
Q:残念な結果になりましたが、自身初のグランドスラム準優勝。今のお気持ちをお聞かせください。

小田:悔しいですし、(相手が)強かったという場面が数多くありましたので、改めて頑張らないといけないと思いました。それと同時にこういう舞台でプレーできたのは、今までのキャリアの中でも一番大きな経験になりました。

 日本人のサポーターの声が力になりました。その期待に応えるようなプレーをするつもりで全力で挑みましたが、優勝という形では終われませんでした。今年は始まったばかりなので今後もっと頑張れればと思います。
 Q:開幕前に国枝慎吾さん引退のニュースを聞いて自身もショックを受けた中での大会で、第2シード(G・フェルナンデス)を倒して決勝まで来ました。手応えはありましたか?

小田:もちろん自信を持って手応えがあったと言えますし、良い状態で挑めたのは間違いないです。次につながる良いチームができましたし、まだまだ成長できると感じました。

Q:決勝は生中継でした。テレビを見て応援してくれた方にメッセージをお願いします。

小田:応援ありがとうございました。僕の中では勝ち負けが一番重要になってしまいますが、車いすテニスという競技を1人でも多くの方に届けたいという思いでプレーしていて、その中で僕のプレーやプレー中の努力、パッションを見ていただけたら一番うれしかったので、今回の生中継はうれしかったです。
 〈上地結衣インタビュー〉
Q:最大のライバル、デフロートをあと一歩まで追い詰めました。試合を振り返ってください。

上地:昨日のダブルスでも(外コートで)対戦しましたが(今回の対戦は中コートの)マーガレット・コート アリーナでしたし、シングルスはシングルスの戦い方があるので、先週の試合を見返してやるべきことをおさらいして試合に入りました。

 第1セット(6-0)は、昨年の全米オープンや先週の前哨戦でも3セット戦いましたが、その中でも一番手応えがあったというか、彼女のミスというよりは、自分がしっかりとボールをコントロールしてポイントを積み重ねてセットを取れたことがすごく良かったです。

 第2、第3セットはあんなスコア(2-6、2-6)でしたが、やりたいことは一貫してありました。彼女のボールや、ポジションが変わり、第1セットのように、思うようにプレーさせてもらえなくなりました。
  今回、前に出て早いタイミングでボールを取るということをやったことが今回のスコアにつながりました。この結果を次に、勝利につなげていくために何が必要なのか。昨年の全米オープンあたりから彼女にプレッシャーをかけられている感覚はある。それを続けてもっと彼女のミスを誘っていきたい。第1セット、彼女のダブルフォールトの数がすごく多かったので、ああいう形にしていくことがすごく重要だと思います。

 ただ、彼女自身も彼女のチームも私が目指しているプレースタイルに対応してくると思うので、先を見越してやっていかないと彼女に勝てる日はやってこない(今回の敗戦でシングルスは17連敗)。まだまだ2023年は始まったばかり。トライしていることの精度を高められるよう引き続き頑張っていきたいです。

構成●スマッシュ編集部
インタビュー提供●WOWOW

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