錦織の天敵!? ポーランド期待の23歳、フルカチの急成長の要因は『リターン』にあり?

錦織の天敵!? ポーランド期待の23歳、フルカチの急成長の要因は『リターン』にあり?

昨年の楽天オープンで、スマッシュ編集部のインタビューに答えるフルカチ。写真=滝川敏之

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、6月上旬までツアー大会が中止。テニス観戦ができない日々が続いているが、再開後にはきっと、モチベーションに溢れた選手たちが最高のパフォーマンスを見せてくれるはず。そう信じて、今シーズン注目すべき選手をみてみよう。

 紹介するのは、今年2月3日に自己最高の世界28位を記録した196cmのポーランド人、フベルト・フルカチ。昨年2月のドバイ、翌週のBNPパリバ・オープンで錦織圭に連勝したあの選手だ。

 ツアーの頂点は変わらずビッグ3のものだが、いまやトップ50の約1/3は23歳以下。すでにトップ5入りを経験したアレクサンダー・ズベレフやステファノス・チチパスに続いて、マテオ・ベレッティーニやアンドレイ・ルブレフ、デニス・シャポバロフと各国から若手の台頭が止まらない。23歳のフルカチもそんな勢力のひとりだ。
  2年前のブダペスト大会で初めてツアー本戦へ駒を進めたフルカチは、その年のうちにトップ100を突破して、年末のNext GenのATPファイナルズに出場。すると昨季は件のBNPパリバ・オープンで準々決勝に進出し大ブレイクした。さらに8月にはATP250のウィンストンセーラム・オープンで初タイトルまで獲得している。

 そんなフルカチのコーチを務めるクレイグ・ボイントンのインタビューがATP公式サイトに掲載された。あのBNPパリバ・オープンから、成長をともにしてきた指導者である。

 彼が強調したのは、この1年で急激に地位が変わったからといってなにかを大きく変える必要はないということだ。やってきたことは間違っておらず、今後もただ努力を続けるだけだと。もっとも、コーチ就任当初から気がかりだった点もあるようだ。
  それがリターン。例えば、チチパスに敗れた昨年の上海マスターズの3回戦では、最終セットのタイブレークでリターンポイントを26%しか獲得できなかった。

「彼のリターンスタイルは、いくつかの点を変えればもっと良くなると思ったんだ」というボイントンは、当初から少しずつ修正してきたそうだが、チチパス戦では勝敗を分ける大きな弱点となってしまった。だが毎週異なる大会を転戦し、次々と試合が迫ってくるシーズン中に、技術的な改善に取り組む時間はなかった。

 そこでこのシーズンオフ、ふたりはフロリダのサドルブルック・テニス・アカデミーで5週間近く過ごし、課題のリターンにじっくりと取り組んだという。シーズン中にはできない技術的な細かい部分に向き合ってきたようだ。
  迎えた今シーズン、ATPカップでティームに勝利した戦いぶりは強烈なインパクトを残した。またリターンのスタッツをみても、昨季は35%だったポイント獲得率が38%に上昇。セカンドサーブに限ると8%アップの55%とツアー屈指のレベルに達している。

 いまのところ、ツアーは芝のシーズンから再開予定。そこでフルカチが見せるプレーに注目だ。

構成●スマッシュ編集部

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