海外のテニスアカデミーをどう選ぶ? イタリア、スペイン、スイスで迷った江原弘泰の選択理由
2020年03月23日 20時08分 THE DIGEST

日本男子のトップ選手の一人である江原弘泰は、スイスのテニスアカデミーで腕を磨いた。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)
2014年の全日本チャンピオン、現在28歳の江原弘泰(エキスパートパワーシズオカ)は、かつてスイスに練習拠点を置いてプロ活動をしていた。今から9年ほど前、世界を目指していた江原は「海外を拠点にしたい」という思いが強くあり、イタリア、スペイン、スイスのテニスアカデミーを訪れて実際に練習を体験。最終的にスイスを拠点に定めた。
3つの国のアカデミーにはそれぞれどんな特徴があり、なぜ江原はスイスを選んだのか、興味を引かれるところだ。江原に話を聞いてみた。
江原が候補に挙げていたのは以下の3つのアカデミー。
「イタリアはボブ・ブレット(※ベッカーや松岡修造、イバニセビッチらを指導した名コーチ)のアカデミーで、当時チリッチや若きラオニッチもいました。スペインはダニエル太郎が在籍していたバレンシアの『テニスバル』。ここにはフェレールがいて、何回か練習したこともあります」
「そしてスイスはナショナルテニスセンターと同じ場所にある『スイステニスアカデミー』です。当時スイスNo.3のチウディネリ(ATP最高位52位)とか、ナショナルの選手も練習していて、フランスのシモンも時折来ていました」
江原はこの3カ所ともに魅力を感じ、どこに決めるか迷ったという。
「まず共通点として、どこのアカデミーも日本よりトレーニングが進んでいると思いました。ただ鍛えるのではなく、テニスにより近いトレーニングを取り入れていた。今では日本のトレーナーもいろんな知識を得ていますが、当時は違いました。それと、どこも練習相手が豊富でしたね!」
イタリアで3週間、スペインで3カ月トレーニングを行なった江原は、最後に訪れたスイスで「もう帰りたくない。ここにいたら強くなれる!」と確信し、拠点に決めたという。
「トレーニングの内容が自分に合っているし、練習相手も多い。(その後も含めて)シモンとは4〜5回練習させてもらいました」と江原。「海外にいて日本に帰りたくないという感覚になったのは、この時が初めてです」というほど、江原にとってベストマッチだった。
では、それぞれのアカデミーの特色とはどんなものだったのか。お国柄の違いなどもあったのか、聞いてみると――。
「ボブの所はイタリア人はいなくて、ボブを慕っている選手たちが集まってくるので、特徴的なのはないですね。でも、ボブは結構ビッグサーバーが好きだったので、サーブのいい選手が多いなという印象でした」
「スペインはホントにクレーコーターが多い。コートもハードが2面しかなくて、クレーは10面ぐらいある所でした。クレーのスペシャリストになりたかったらここですね!」
「スイスは両方で、クレーで強い選手もいれば、インドアハードで戦える選手もいる。僕はそういうオールラウンドなところに惹かれました。当時の自分はクレーが得意だったんですが、ここにいればクレーでも速いコートでも、オールラウンダーで行けると思ったからです」
江原はスイスのアカデミーで2011年から17年ごろまで練習に励み、14年の全日本選手権優勝、16年の準優勝などの活躍につなげた。
彼の場合、アカデミーを選ぶ基準は『自分に足りない部分を磨ける所』ということだった。もちろんその基準は人によって違うし、自分の武器を磨くという考え方もあっていい。ただ大切なのは、自分の目で見て、体験し、情報を得たうえで判断するということ。江原の話は、これから海外を目指す選手やジュニアにとっても参考になるはずだ。
取材・文● 渡辺隆康(スマッシュ編集部)
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