大会中止のウインブルドンが約153億円の保険金を受け取りへ。最高責任者が英紙に回答

大会中止のウインブルドンが約153億円の保険金を受け取りへ。最高責任者が英紙に回答

ウインブルドンの運営組織は、危機に備えて補償範囲の広い保険に入っていた。写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

4月1日、ウインブルドンを主催するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケークラブ(AELTC)が、新型コロナウイルスの感染拡大のため2020年大会の中止を発表した。運営組織にとって大会中止は、金銭面での打撃が大きい。しかし、ウインブルドンに関しては、その被害は最小限に食い止められそうだ。

 スポーツの賭け事に焦点を当てた情報と分析をする米国スポーツメディア企業の『アクションネットワーク』によると、ウインブルドンは過去17年間、保険料として年間200万ドルを支払っており(合計3,400万ドル=約37億円)、今回の中止については、およそ1億4100万ドル(約153億円)が保険でカバーされるという。

「保険に加入していて幸運だった。今それが役に立った」とウインブルドンの最高責任者リチャード・ルイスは『ガーディアン』紙のインタビューに答えている。ウインブルドンが無観客試合の可能性を早々に切り捨て、延期ではなく中止の決断をしたのは、この保険があったからかもしれない。

 実は、ウインブルドンの主催者であるAELTCは、数年前に保険を見直していたことが報告されている。それにより、世界的に流行した2002年のSARSのような感染症条約も含まれるようになったようだ。それだけでなく、毎年開催される大会に起こりうる潜在的なリスク、テロ攻撃や、女王の崩御にさえ対応可能なようである。
  ウインブルドンは1回目の1877年から、世界大戦以外で大会が中止になったことはない。しかし、いつか訪れる可能性がある危機に対して、毎年2億円以上の保険を払っているのだから恐れ入る。

 AELTCのルイス最高責任者は、先の『ガーディアン』紙のインタビューで「この中止による被害の詳細は数か月先までわからないだろう。しかし保険は大部分をカバーしてくれるはずだ」と答え、「新型コロナウイルス感染拡大の影響で2021年までテニス競技が再開されない可能性はある。しかし自分は、テニス大会がより早く開催されるよう事態が落ち着くと思いたい」と話した。

 今年の第134回大会は中止になり、選手たちはプレーする機会を失ってしまったが、必ず戻ってくる次の大会まで、彼らのさらなる挑戦と熱意の継続を、世界中のファンは信じている。

文●東真奈美

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