50歳を迎えた元美女テニスプレーヤー、サバチーニが自身のキャリアを振り返り、今興味のある選手について語る【女子テニス】

50歳を迎えた元美女テニスプレーヤー、サバチーニが自身のキャリアを振り返り、今興味のある選手について語る【女子テニス】

今年のアルゼンチンオープンの表彰式に登場したサバチーニ。(C)Getty Images

時代を超え、世代を超え楽しまれてきたテニス。今日のテニス文化を支え盛り上げてきたのは歴代の名プレーヤー、テニスレジェンドたちの力だと言っても過言ではないだろう。今年50歳になったガブリエラ・サバチーニもその1人だ。

 アルゼンチン出身の彼女は、1985年に14歳でプロデビューし、同年の全仏オープンで15歳にして準決勝に進出しクリス・エバートと対戦している。1990年全米オープンでは、ステフィ・グラフに勝利して優勝を果たした。

 親しみやすい人柄とそのエキゾチィックな美貌(現役選手時代はファッションモデルとしても活躍)、女子選手には珍しい片手バックハンドで、幅広く人気を集めていた。1996年の現役引退時には、WTAツアー選手権でサバチーニと伊達公子2人のために引退セレモニーが開かれている。

 今なおその人気は衰えることはなく、先月行なわれた全米オープンのブラケット・オブ・チャンピオン(ツイッターやインスタなどを使って行なわれたトーナメント形式の人気投票)で他のレジェンドたちを抑えて見事優勝。今回、そのサバチーニの50歳という節目の年にWTA(女子テニス協会)公式サイトが、彼女にインタビューをした。
 「全米オープンのバーチャルブランケットでの結果にはとても驚いたわ。偉大なプレーヤーが大勢いる中、これほど多くの人々が私を覚えていてくれて、私に投票してくれるなんて夢にも思っていなかったので最高に光栄だわ」と、感想を語った。

 サバチーニは続いて、自身のプロになった経緯をWTAのインタビューで振り返り伝えた。「自分がプロになったのは至極自然なことだったわ。初めてテニスをした日にすぐに夢中になった。8歳でトーナメントに初出場した時にも決勝まで行った。いつプロへ転向するかとか考える必要もなかった。いつの間にかプロになっていた。とても自然な流れだったの」

 もちろん、彼女にも超えなければいけない試練は少なからずあったようだ。それが13歳で初めて行った海外遠征。当時同じコーチに師事していた4歳年上のメルセデス・パスとの2人だけの遠征だった。陸間は列車で移動し、その途中で乗り継ぎを間違えてしまった。当然、全ての荷物も自分たちで運んでいる。その時、サバチーニは耳が感染症になり、メルセデスは所持金を全てなくした。

 それでも彼女は、「コートの外での私たちは、悲惨だったわ。でも、テニスをしている間、コートの中では最高に幸せだったの。(困難や面倒と思えることは)全て忘れるくらいゲームは楽しかった」という。彼女はこの遠征を「大人になる旅だった」と話した。コートの中でも外でもより自立できるようになったと自覚できる体験だったようだ。
  少女とも言える頃から大人であるレジェントたちの中でプレーしていたサバチーニにとっても、当時の2大スターだったクリス・エバートとマルチナ・ナブラチロワと対戦することは、とても大きなことだった。

「小さな頃、彼女たちの名前を聞いたのをしっかり覚えているもの。彼女たちと対戦することになった時は夢のようだったわ。テニスの歴史そのものが、突然目の前に現れたのだから」。ゲーム中はそんな事を考えずプレーに集中していたそうだが、夢の対戦だったのは違いない。

 サバチーニは今もテニス観戦をとても楽しんでいるそうだ。「新しい選手たちが続々と出てきていることがうれしい。好きな選手も何人かいて、応援しているわ。例えばアシュリー・バーティー。彼女のテニスがとても好きなの。コリ・ガウフも素晴らしいわ。彼女の気性やメンタルはすごい。ビアンカ・アンドレスクも同様だわ。コート上の彼女の人柄がとても好ましく思えるの」
  そしてツアーの多様性を喜ばしく感じているようだ。「今は選択肢がたくさんあるわね。多くの若い選手を見られてうれしい。前回の全米オープンでは今まで見たことがないほど多くの女子プレーヤーを見たわ。世代交代して行くものだから新しい選手が多いのはとても素晴らしいこと」

「アグレッシブな攻めのテニスだけでなく、試合の流れを変えたりショットをミッスクする多様なゲーム。テニスのレベルの深まりは素敵なことよ。そんなテニスが大好きだし、たくさん見られる時を待っていたの」

 サバチーニは現在、スイスに拠点を置いている。地理的にヨーロッパの真ん中に位置しており、新しい場所を知るために動き回るにはとても良い場所のようだ。これまで力を注いできたオリンピック委員会でのイベントにも協力し、全ての工程にかかわっている香水ビジネスも続けている。

 身体を鍛えることは続けており、ワークアウトをしないと一日が始まらない。ワークアウトは、自分を解放するとても必要な時間だという。変わらず旅を愛し、最近は、コーヒーへの情熱に目覚めたらしい。自身でも素晴らしいコーヒーを淹れる練習は欠かさないが、訪れる土地ごとでの特別なコーヒーを探して過ごす時間を楽しんでいる。

 今年50歳のガブリエラ・サバチーニは、持ち前の身体力と明るい好奇心で自身の旅をますますパワフルに楽しんでいるようだ。

文●東真奈美

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