全豪オープンが提示する“5つのバブル”。新型コロナ禍のテニス界で、新たな『標準』となるか?

全豪オープンが提示する“5つのバブル”。新型コロナ禍のテニス界で、新たな『標準』となるか?

大都市の近郊で開催される全豪オープン。選手はバブル内でも快適に長期滞在できるだろう。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

新型コロナウイルス感染拡大により、延期が囁かれていた2021年の全豪オープン。しかし、海外メディア『EUROSPORTS』によると、トーナメントディレクターを務めるクレイグ・タイリー氏は、画期的な取り組みを導入し、21年大会も賞金の減額をせず、観客席を満員にして開催することを目指しているという。

 メルボルンは現在、感染第2波が到来しており、厳粛なロックダウンの真っ只中にある。それでも、タイリー氏は「今年の大会終了後から、21年度開催に向けて努力を重ねてきた。円滑に大会を運営するための戦略も立てている」と意欲を燃やす。

 その戦略の根幹をなすのは“5つの『バブル』”だ。テニス・オーストラリアの最高責任者は、12月の初旬から選手たちがいつでも安心して過ごせるようなバイオセキュリティー『バブル』を構築する計画を明かしている。
  本来であれば、選手たちはオーストラリアに到着後、ホテルでの14日間の自主隔離が必要となるが、このバブル内で過ごす場合は隔離義務が免除される。バブルはオーストラリア全土のうち、パース、ブリスベン、シドニー、アデレード、メルボルンの5都市に設置され、専門家の監修の下、選手たちが大会まで快適に過ごせるような設備、トレーニング環境を備えるという。

 タイリー氏は「毎年、全豪オープンは『ハッピースラム』であることを示してきた。でも今は『非常に安全なハッピースラム』にしたいと考えている」と語った。一方で、仮に感染拡大の影響で延期になったとしても、その時はツアーの関係者との綿密な情報交換を行ない、(独自の判断で延期日程を決めた)全仏オープンのような行動はとらないとも付け加える。

「もし大会が中止になったとしても、テニス・オーストラリアには8000万ドル(約85億円)の貯えがある。上手くいけば、たくさんの観客を迎えることができるだろうし、(21年度の全豪が)テニス界を以前のような状態に戻すための第一歩になると期待しているよ」。タイリー氏はそう言って自信を覗かせた。

文●中村光佑

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