「一番大変だったのは彼の心」ナダルのコーチを務めるモヤが、ツアー中断中の苦労を語る

「一番大変だったのは彼の心」ナダルのコーチを務めるモヤが、ツアー中断中の苦労を語る

全仏オープンに二人三脚で臨むモヤコーチ(左)とナダル(右)。(C)Getty Images

28日に行なわれた全仏オープン(フランス/パリ)の男子シングルス1回戦では、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)がイゴール・ゲラシモフ(ベラルーシ)を6-4、6-4、6-2で一蹴して、好調なスタートを切った。

 そんなナダルを支えるカルロス・モヤコーチ(スペイン)は、新型コロナウイルスの影響で約7カ月ぶりの復帰を果たした彼が乗り越えてきた壁と、現在の彼のテニス状態についてATP公式サイトに語っている。

「7カ月の中で、最初の2カ月は全くテニスをしていなかったんだ」というモヤコーチ。「それから少しずつ、少しずつ始めて、1時間プレーするようになった。誰もが経験したことのない状況で、アスリートにとっては困難だった。怪我をしたときには目標があるけど、それとは異なるからね」と、慎重にトレーニングに取り組んできたことを明かした。

 最初の数カ月間は何が起こっているのかを把握し、トレーニングなどは厳しく行なわないようにしていたそうだ。そのため、ナダルにかかる精神的ストレスは少なかったと、モヤコーチは分析する。
 「一番大変だったのは彼の心だ。彼は心の準備ができていなかった。だから、まずはラファの気持ちを最優先させた。5分だけプレーする日もあれば、1時間プレーする日、何もしない日だってあった。そうして、復帰の日が分かった時に万全の状態で再開できるように準備をしていたんだ」という。

 しかし、復帰戦の舞台となったイタリア国際(イタリア/ローマ)では、準々決勝でディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)にまさかのストレート負け。全仏オープンへの不安を残す形になったナダルのコンディションについて、モヤコーチは「(本来の)80~90%」と評価する。「残りの部分(10~20%)は、試合に勝つことで得られる。だから試合に出場し続けることが大切だ」と、いまだ調整段階であることを明かした。

 全仏オープンで、前人未到のV13を狙うナダル。しかし、今大会は彼にとって最も難しい大会のひとつになるだろう。

「昨年は彼が抱えていた一連の問題を解決していくことができた。モンテカルロとバルセロナでは悪いスタートを切ったが、マドリード以降は改善して、パリ(全仏オープン)ではタイトルを獲得した。だが、今年はそうはいかない。今が異常な状況であることを自覚しつつ、自分たちでコントロールできることに集中していくつもりだ」

 クレーの絶対王者としての威厳を保つべく、ナダルとモヤコーチの厳しい挑戦が始まった。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】クレーコートの絶対的覇者、“燃え盛る男”ラファエル・ナダルの「フレンチオープン2019」を振り返る!

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