21歳で完成度の高いプレーをしていたズベレフ【若手有望選手の成長|第1回】

21歳で完成度の高いプレーをしていたズベレフ【若手有望選手の成長|第1回】

2020年の全豪はベスト4、全米は準優勝と、グランドスラムで結果を出し始めたズベレフ。(C)Getty Images

最近のテニス界は若手選手の活躍が目覚ましい。そんな彼らは、今から2年前の2018年頃から、その片鱗を見せていた。当時21歳以下の“NEXT GEN”として台頭してきた選手を、元プロプレーヤーの辻野隆三さんに解説してもらった。現在の立ち位置とともに検証していく。

 第1回は、今年の全米オープンで頂点に限りなく近づきながらも、惜しくも準優勝となったアレクサンダー・ズベレフ。2018年終了時は、21歳で世界ランクは4位。NEXT GENではなく、通常のファイナルズに出場して見事優勝し、10のツアータイトルを保持。次世代グループを牽引する存在だった。

 辻野氏も「いつグランドスラムで優勝してもおかしくないポテンシャル」だと太鼓判を押していた。いつ優勝できるのかとの問いには、「18年途中からレンドルがコーチについたのも、グランドスラムの勝ち方を学びたいからでしょう。彼の場合1度優勝できれは、ずっと優勝できます。つまり、早くグランドスラムを取り、どれだけ長く王座に君臨できるかという次元で考えていると思います」

 イワン・レンドルとの師弟関係は終了し、現在は元世界3位のダビド・フェレールとタッグを組んでいる。待望の優勝はまだ手にしていないが、全米オープン決勝でのプレーは、彼のポテンシャルを証明するには十分の内容だった。フェレールから熱きメンタルを受け継げば、そろそろ優勝も見えてくるだろう。
  プレーについては、「ストロークもサービスも良い選手ですが、中でもバックハンドは注目です。特に真ん中から逆クロスに打つバックに威力があり、これが入るとリズムが出てきます。サービスが良いため、リターンでどれだけ強打できるかも、本人が意識している部分です」。全てにおいてかなりの完成度であることがわかる。

 現在、ズベレフは23歳で世界7位。19年は少し足踏みをしたが、今季は全米オープン準優勝の後も、母国の2大会で2週連続優勝を飾るなど復調の様子だ。21年シーズンは何か大きなことをしてくれるかもしれない。

◆Alexander Zverev/アレクサンダー・ズべレフ
1997 年4 月20 日、ドイツ生まれ、モナコ在住。198p、90s、右利き、両手BH。5歳でテニスを始める。父は元プロ選手で今のコーチ。母もテニスコーチで、兄のミーシャはプロ選手というサラブレッド。

解説/辻野隆三(MIRAI テニスアカデミー代表)
元デ杯日本代表。NHKやGOARAのテレビ解説でもおなじみ。ATPマスターズを含む海外の大会に頻繁に行き、情報を常にアップデート。テニス事情に精通している。

構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2019年1月号(2018年11月発売号)より加筆・再編集

【PHOTO】ズベレフのリターン2018年、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
 

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