【新発表】Wi-Fi 6E対応ルーターとは?NECの担当者に特徴をインタビュー!
2022年09月06日 19時27分家電小ネタ帳
近年、ノートパソコンやスマホなどで「Wi-Fi 6E」という名称を目にする機会が増えてきました。従来の「Wi-Fi 6」とどういった違いがあるのか、分からない方は多いのではないでしょうか。
2022年9月2日(金曜日)、総務省により6GHz帯の無線LANであるWi-Fi 6Eが認可されました。
ご家庭でも超高速で安定して、遅延の少ない無線LANがご利用いただけるようになりました。
そこで今回は、Wi-Fi 6Eとはどういう規格なのか解説します。すでに普及しているWi-Fi 6や、次世代通信規格Wi-Fi 7との違いなども解説するので、気になっている方はぜひチェックしてみてください。
◆Wi-Fi 6E対応ルーターとは?
Wi-Fi 6E対応ルーターとは、Wi-Fi 6の拡張版にあたる無線LAN規格に対応したルーターです。Wi-Fi 6Eの末尾にあるEは、拡張の意味を持つ「Extended」を表しています。
無線LAN規格の正式名称は「IEEE 802.11〇〇」という形で表記されます。しかし、2009年に登場した「IEEE 802.11n」以降は、新しい規格と古い規格をわかりやすくするために「Wi-Fi 〇」のように表記されるようになりました。
トライバンドとは、同じ通信方式の3つの異なる周波数帯による通信に対応している高速通信を指します。デュアルバンドとは同じ通信方式の2つの異なる周波数帯による通信に対応している高速通信を指します。
Wi-Fi 6E対応ルーターは、Wi-Fi 6と同じ「IEEE 802.11ax」規格を採用していますが、従来の規格にはなかった6GHz帯の周波数に対応しています。
2020年にリリースされているWi-Fi 6Eですが、日本では認可が下りていないのが現状です。また、日本国内向けのWi-Fi 6E対応ルーターはリリースされていません。
◆なぜ6GHz帯の周波数を拡張するのか?
Wi-Fi 6E最大の特徴は6GHz帯の周波数が使えるところです。
従来の規格で使われている2.4GHz帯と5GHz帯だけでは、電波干渉や混雑により通信速度が出にくい状況にありましたが、新たに6GHz帯を拡張することで改善を図っています。使える周波数帯が増えるとそういった問題が解消され、安定して高速な通信が可能になります。
今後、IoTデバイスなどの普及により大容量通信が求められてくるため、高速通信が期待できるWi-Fi 6Eは不可欠になってくるでしょう。
◆Wi-Fi 6EとWi-Fi 6の違いは?
Wi-Fi 6EとWi-Fi 6の違いは、6GHz帯の周波数に対応しているかどうかです。Wi-Fi 6の拡張版にあたるので、IEEE規格や最大速度などの基本的な仕組みは変わりません。
Wi-Fi 6E:無線LAN規格 IEEE 802.11ax、最大速度 9.6Gbps、周波数帯 2.4GHz/5GHz/6GHz
Wi-Fi 6:無線LAN規格 IEEE 802.11ax、最大速度 9.6Gbps、周波数帯 2.4GHz/5GHz
Wi-Fi 6Eは2.4GHz帯・5GHz帯・6GHz帯の3つに対応しているため、使える周波数が多く、データを送受信するときに電波干渉や混雑などで通信速度が低下しにくいです。最大速度は9.6Gbpsで同じでも、Wi-Fi 6よりも高速で安定した通信が期待できます。
なお、既存のWi-Fi 6対応ルーターでは、Wi-Fi 6Eの通信は利用できないので注意しましょう。
◆Wi-Fi 6Eのメリットは?
Wi-Fi 6Eは、新たに6GHz帯の周波数を拡張したことで、以下のようなメリットが得られています。
・混雑しにくい
・通信速度が速い
・遅延が少ない
3つのメリットについて詳しく解説していきます。
◇混雑しにくい
Wi-Fiにはデータの送受信を行う周波数を指定する機能「チャンネル」があります。チャンネルは周波数帯を分割することで、電波の干渉を抑える役割を持ちます。
6GHz帯に対応したWi-Fi 6Eは、2.4GHz帯や5GHz帯よりも利用できる周波数帯域が広く、割り当てられるチャンネルの数が多いです。
チャンネル数が多くなると混雑を回避できるようになるため、電波の干渉しにくくなり、多くの機器をWi-Fi接続しても通信速度が安定します。
◇通信速度が速い
Wi-Fiの通信速度は、分割するチャンネルの幅が広くなると通信速度が安定し、高速になります。
現在、最も広いチャンネル幅は160MHzです。つまり、160MHz幅のチャンネルを多く割り当てられるほど、複数の機器でも高速通信が利用できるようになります。
Wi-Fiで使われている、2.4GHz帯・5GHz帯・6GHz帯の周波数は以下の通りです。
・2.4GHz帯:2,412MHz~2,484MHz
・5GHz帯:5,150MHz~5,725MHz
・6GHz帯:5,925MHz~7,125MHz
2.4GHz帯に関しては周波数が足りないため160MHz幅のチャンネルを割り当てられませんが、5GHz帯なら2つ割り当てられます。新たに拡張された6GHz帯では、160MHz幅のチャンネルを7つ利用可能です。
そのため、従来の規格よりも高速な通信が期待できます。
◇遅延が少ない
Wi-Fi 6Eは使える周波数帯を広げることによって、低遅延通信を実現しています。大容量のデータ送受信を少ない遅延で行えるため、オンラインゲームやVR映像などを快適に楽しめるでしょう。
◆Wi-Fi 6Eのご相談はノジマまで!
今回は、無線LAN規格Wi-Fi 6Eの特徴や、従来規格Wi-Fi 6との違いなどを解説しました。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6をベースに、6GHz帯の周波数を拡張させた規格です。最大速度などの基本的な仕組みは同じですが、通信品質は大きく向上しています。Wi-Fi 6Eなら電波干渉や混雑に影響されにくいため、高速で安定した通信接続が可能です。Wi-Fi 6の性能を最大限に引き出せるのが、拡張版にあたるWi-Fi 6Eといえるでしょう。
Wi-Fi 6Eの高速通信を利用するためには、トライバンド対応ルーターとWi-Fi接続機器が必要です。対応ルーターはNECが2022年9月15日(木曜日)に発売しています。ノジマでもお取り扱いございます。
Wi-Fi接続機器に関しては、Wi-Fi 6Eに対応したスマホやノートパソコンが増えてきているので、Wi-Fi 6Eを使う予定がある方はチェックしておくといいでしょう。
もし、Wi-Fi 6Eの無線LANルーターの選び方がわからない場合は、お近くのノジマまでご相談ください。
メーカー販売員ではないノジマのスタッフがお客様に最適なご案内をさせていただきます。
ご来店された方には気持ちよく、安心してご利用いただけるように、従業員も検温や消毒など感染対策を徹底しておりますので、ぜひお近くのお店へお立ち寄りください。
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そのほかにも、家電小ネタ帳では、Wi-Fi 6Eの日本認可が下りたのはいつ?Wi-Fi 6Eの対応機器は?次世代規格Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)とWi-Fi 6Eの違いは?Wi-Fi 6Eに対応したNECの新製品を紹介!NECの担当者にWi-Fi 6Eの特徴をインタビューしました!などの項目があります。