『iPhone 7』発表と選挙速報、実はネットの反応が似ている?

『iPhone 7』発表と選挙速報、実はネットの反応が似ている?

@DIME アットダイム

■連載/小口 覺のスマートフォンハックス

 新しいiPhoneが発表されると、ネットには様々な感想や意見が書き込まれる。夜を徹しての興奮、決して相容れることのない賛否。この状況は何かに似ていると気付いた。そう、選挙の速報に対する反応だ。

 そこで今回は、iPhone発表と選挙結果に共通する反応をまとめてみよう。この記事、実用性は全くないのであしからず。

 iPhoneの新製品が議論になるのは、最も売れている端末で、期待する人が多いからに他ならない。少なくとも日本においては、iPhoneは政権与党の地位にいる。だからこそ、反発や批判も多い。昔の強かったジャイアンツにアンチが多かったのと同じ理由だ。

 熱烈なAppleファンは、アンチから「信者」と揶揄される。すべてを肯定するからだ。確かに、ちょっと見てられないこともある。だが、アンチは信者を忌み嫌うあまり、普通のiPhoneユーザーまで過剰に攻撃することがある。政治方面での「ネトウヨ」や「パヨク」といったレッテル貼りに似ていて、実に面倒くさい。

 当然だが、どんな新製品でも、変わるところと変わらないところがある。『iPhone 7/7 Plus』では、「デザインに変化がなくてつまらない」と批判され、それに対して「意味もなくデザインを変える必要はない」「変わらないことは使いやすさになっている」という反論がなされた。

 変化した点は、さらに大きな賛否となる。今回であればイヤホンジャックの廃止だろう。行政改革で何かが廃止される時と同じで、「弱者切り捨て」「横暴」という批判がなされる。一方で、未来を見据えた英断だと評価する声もある。これが、ユーザーの間で受容されていくのか、不満の声が大きくなるのか、政治による改革と同じで、ある程度時間が経ってみなければわからない。

 グローバルかドメスティックかもiPhoneと政治に共通して議論となる。日本でiPhoneは圧倒的なシェアを持つが、海外でiOSのシェアは少なく、Android端末こそが主流なのだという意見だ。事実そうなのだが、そこに「海外で売れているから正しい」「iPhone買ってる日本人はアホ」が混じると、疑問に感じる。政治ネタでも、「海外では〇〇だから日本は遅れている」論法はあまり意味がない。

 アメリカのメーカーであるAppleではなく、Androidを採用している日本メーカーを応援すべきといった愛国心によるコメントも、かつては結構あった。最近は日本メーカーが弱すぎるので、あまり聞かれないが。

 Android端末はメーカーによって様々な製品がある。あえて言うなら、(我々のようなIT系マスコミも含めて)スマホ業界が盛り上がるには、端末は多い方が好都合だ。社会にダイバーシティー(多様性)が必要とする議論があるが、それに近いだろうか。

『iPhone 7』で歓迎する声が大きかったのは、FeliCa対応と防水仕様だ。だが、「ガラケーやAndroid端末では昔から当たり前で、何を今さら」「日本仕様のみFeliCa対応など、Appleもポピュリズムに堕ちた」といった批判も見た。どんな政策でも、批判する人は批判するのだ(笑)。

 今回はさすがに少なかったが、いまだに「ジョブズが生きていたら許しただろうか」もありがちなコメントだ。残念ながら、そこまでカリスマ性の強い日本の政治家は見当たらない気がする。たまにいるか、「吉田茂が生きていれば」「田中角栄が生きていれば」と言う人は。

 それにしても、かつてのAppleの発表は驚きがあった。最近は事前のリークが多すぎて、出口調査である程度の情勢が判明し、開票と共に当確が出る選挙と“どっこいどっこい”のイベントになりつつあるよね。死ぬまでに一回は、現地で見てみたいけど。

 

文/小口 覺(おぐち さとる)

IT、SNS、スマートフォン、ネット、家電、ガジェットからサブカル、ビジネスまでゆる〜くカバーしているライター。

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