ドローンの新たな可能性を切り拓くParrotの次の一手

ドローンの新たな可能性を切り拓くParrotの次の一手

@DIME アットダイム

■連載/一条真人の検証日記

9月29日、フランスのメーカーParrot社が新型ドローンの発表会を開催した。最近はドローンブームとも言える状況だが、Parrotはドローンのパイオニア的なメーカーであり、今回、発表された機種はそのなかでも特に個性が発揮されたものになっている。


Parrotはドローンのパイオニア的な存在。

まず登壇したのは、Parrotアジアパシフィック担当のクリス・ロバーツ氏。いかにもフランスという感じのオシャレな印象の人物だ。


ダンディなクリス・ロバーツ氏。

「本日は新しいミニドローンシリーズを紹介します。プレゼンテーションの後に、左側のゾーンで実際に体験して楽しんでもらえればと思います。今日の話は次世代の飛行ロボットです。

これが新しくParrotドローンファミリーに加わりました。新しく、楽しく、そして、遊び心あふれるもので、それと同時に非常にハイテクでもあります。テクノロジーはハイテクですけれども、サイズは小さいです。そう、みなさんが期待するようなParrotドローンのDNAが、このミニドローンにも詰まっています。


Parrotのドローンには多くの最新技術が投入されている。

非常に俊敏性が高く、安定性も高く、シンプルに操縦できる。そして、たくさんのセンサーを搭載し、ユーザーに操縦を楽しんでいただくことができるようになっています」

続いて新機種に搭載されるセンサーについて紹介が始まった。現在のドローンにとっては高度なセンサー技術がその進化に欠かせないというわけだ。

「まずは三軸加速度センサーがあります。これらのセンサーで測定し、解析、そして、調整していきます。そして、飛行に関しては非常に重要になってくるセンサーです。

また、垂直カメラも搭載しています。これによってスピードがわかるのです。ドローニーと呼ばれるスナップ写真を撮ることができます。さらに、超音波センサーも搭載されています。これによって高度を管理、より高い高度では気圧センサーによって高度が感知されます」


多くのセンサーが搭載されているのに驚く。

そして、センサーの話に続いて、実際の商品の話を始めた。

「今日、紹介する製品は今までにないものになります。今まで通り、イノベーションの力によって、従来の限界を超えています。1つは初となる固定翼兼クアドロコプターのドローンです」

1つはドローンに技術的な革新をもたらすもののようだ。

■今までにない遊び心を持ったMANBO

「それからアクセサリーに対応した初のミニドローンがあります。それが『Parrot MAMBO』。非常にコンパクトで軽量、63グラムしかありません。


遊び心がある『MANBO』

遊び心を持つドローンで冒険的です。初心者でも、エキスパートでも操縦できます。一人で操縦することはもちろんできますし、友達と操縦することもできます。

まず、『グラバー』という機能があります。モノをつかんでモノを運ぶということを自分自身で挑戦してもいいですし、友達と挑戦してもいいと思います。

 
モノをつかんではなすギミック「グラバー」。

第2の面白ポイントが『キャノン』です。これはボールを発射できます。標的を見つけて、ボールを発射することが簡単にできるのです」

 


球を発射できるキャノン。もちろん、人が大けがをするような威力はない。

■ドローンを革新する『Parrot SWING』

次に『SWING』の紹介に入った。

「これははじめて固定翼とクアッドコプターが1つの製品に統合されたというものです。非常に簡素化されていますし、強力で、より楽しいものになっています。

『SWING』を使えば誰もがパイロットになることができます。我々はこれを非常に簡単にできるようにしており、直感的に扱えます。SWINGはクアッドコプターのような形で飛びながら、瞬時に固定翼モードに変更することができます。垂直離着陸ができるし、水平飛行も可能です。

 

 
固定翼を持ち、水平飛行や垂直上昇、離陸が安定してできるSWING。

この2つの新製品に加えて新しい専用コントローラもあります。これが『Parrot Flypad』です。ドローン用の専用Bluetoothコントローラで、これによって精密な制御をすることができます。また、カスタマイズ可能なボタンがついています。スマートフォンがあっても使えるし、なくても使えますBluetooth Low Energyを使っており、接続距離が60mにもなります。

 
新しいコントローラFlypad。60メートルの距離まで操縦できる。

そして、新しいドローン用のまったく新しいアプリ『FreeFlight Mini』も用意しています。非常に直感的に使え、確かな精度を誇ります。ミニドローンに接続していないときでも、ミニドローンの設定を調整することができ、対応機種はiOSとAndroidです」

■価格と発売時期

クリス氏は最後に、発売予定が10月であること、それぞれの価格を発表した。

『Parrot MANBO』は1万5000円(税別)。グラバーとキャノンはアクセサリーで、同梱される。

そして、『Parrot SWING』は1万7000円(税別)。コントローラのFlyPadが1つ同梱される。なお、FlyPadは単体(5000円)でも販売される。

 
比較的リーズナブルに感じる価格。

これで発表自体は終了したが、この後、『MANBO』で食べ物を運ぶデモや『SWING』の旋回や垂直移動などの飛行デモが行なわれた。

■ドローンの可能性を広げたParrot

『MANBO』は単純に飛ぶだけである今までのドローンと異なり、キャノンで球を飛ばしたり、グラバーでピンポン玉をつかんで、運んだり、今までにないことができるようになった。

これにより、離れた場所に移動してキャノンで射撃をするとか、グラバーで何かをどこかからどこかに移動させるようなゲーム的なこともできるようになった。ただ飛ぶだけだった今までよりもドローンの遊びの幅を広げてくれたと言える。

ちなみにこのキャノン、グラバーのデバイスは電気で動いているのだが、必要に応じて簡単に接続したり、外したりできる。

『SWING』は翼を持ったことによって、今までのドローンよりも水平飛行がスピーディで安定しているように見える。特に旋回が安定して見えるのは今までのドローンとの大きな違いだ。また、垂直に上昇、下降する場合もその動きが安定している。

その安定してスピーディに飛ぶ姿を見ていると、Parrotがこれを作るのに多くの特許を取得したというのも納得できる。ある意味、ドローンを革新したとも言えるもので、今後のドローンの進化に影響を与えそうだ。また、その飛行している姿はまるでスターウォーズのXウィングのようでクールだ。

ドローンのパイオニアであるParrotはまたドローンの新しい道を切り開いたようだ。

■関連リンク
Parrot公式サイト https://www.parrot.com/fr/ja

文/一条真人

ITジャーナリスト。雑誌「ハッカー」編集長、「PCプラスONE」編集長などを経て現在にいたる。著書50冊以上で、近著は「はじめてのChromeBook」(インプレスR&D)。IchijoMasahto。本名:OSAMU SAKATA。

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