トーンモバイル、シニア市場でシェア獲得のためのアップデートを提供開始

トーンモバイル、シニア市場でシェア獲得のためのアップデートを提供開始

画像提供:マイナビニュース

トーンモバイルは26日、シニア世代に向けた各種新機能を提供開始すると発表した。同社では、どのような戦略で約6千万人のシニア市場を取り込んでいくのだろうか。同社代表取締役社長の石田宏樹氏が、都内で記者団に説明した。

○シニアの不安を丁寧に取り除く

これまでトーンモバイルでは、子どもの見守りに特化した機能「TONE見守り」、19歳以下のユーザーを取り込む「春のおトク! キャンペーン」など、家族に焦点を当てたサービスを積極的に展開してきた。MVNOで唯一となる「全国子ども会連合会」の認定を受けるなど、そのサービス内容は消費者に高く評価されている。この日、石田氏は新たに「東京都認定」となったことを紹介した。「大手キャリアでさえ東京都認定は獲得できていない。審査期間が1年ほどあり、条件を満たすか慎重に議論された」と説明している。

次にトーンモバイルが目指すのは、5,816万人のシニア世代の取り込み。「これには団塊の世代も含まれる。目の肥えた方が多く、音楽・映画・グルメ・旅行などに関心の高いカルチャー世代とも言える。プライドが高いため、うっかり"高齢者向け・シニア向け"のサービスなどと言えば、途端に見向きもされなくなる。このプレミアム世代は、実は経済不安、孤立不安、健康不安の3大不安を抱えた世代でもある。したがって、そうした不安を取り除くサービスをいくつか考えている」と石田氏。豊富なデータを参照しつつ、言葉遣いにも気を付ける同氏の姿勢からは、シニア層獲得のため綿密に市場調査を行ってきた様子がうかがえる。

ここで1つのエピソードが紹介された。石田氏の知り合いの高齢者は、ガラケーの販売が終了することに不安を覚えて同じ携帯電話を7台も買ったという。「それに合うストラップも7つ買ったそうです。このように、ガラケーからの移行不安は根強い。そこでトーンモバイルでは、フィーチャーフォンからのアドレス帳移行、初期設定サポート、リモートサポートなどを全て無料で行う。無料のスマホ教室も全国18箇所で展開。これは月に平均3.5回のペースです。丁寧に丁寧に不安を取り除いていきたい」と石田氏。要望を受けて、紙の取扱説明書も用意した。

○AIによる音声入力でメール作成

従来のAndroidスマートフォンの場合、音声入力を利用するにはGoogleのサービスを呼び出す必要があった。これは高齢者には分かりづらい。そこでトーンモバイルでは、人工知能による音声入力方式を採用。メール作成画面からワンタップで音声入力が行えるようにした。石田氏は「シニアの方は人前でも平気で音声入力を利用されることが分かった。皆さんに気兼ねなく利用してもらえたら」と話す。ちなみにこの機能を付加したところ、石田氏の母からは長文のメールが届くようになったという。「九州の出身なので、たまに訛りがうまく変換されていないこともありますが。これで、ご両親にもプレゼントしやすくなったでしょう」と話し、ギフト需要にも期待を寄せた。

このほか、シニア世代をターゲットにした詐欺電話に不安を感じる利用者に向けて、IP電話から消費者ホットライン「188」へのダイヤルを可能にした。電話をかけるとGPS情報を元に、最寄りの消費生活相談窓口に自動案内する仕掛け。また、孤立を感じるシニア世代とはいえ「居場所は知られたくない。家族の見守りが厳しいと困る」と考える人は少なくない。そこでライフログ機能と連携し、一定の歩数以下であればユーザーの指定先に連絡がいく仕様にした。ライフログ機能に関しては、東京都健康長寿医療センター研究所の医学博士 青柳幸利博士の提唱する「中之条メソッド」を利用。TONE端末を持って「1日8,000歩 / 速歩き20分」を達成するとTポイントが付与されるなど、健康増進の仕掛けにもぬかりがない。

拡大鏡アプリも搭載した。こうした便利機能は、ディスプレイをなでることでワンタッチで呼び出せる。このほか、電話サポート、遠隔サポート、置くだけサポート、家族間サポートなども充実している。50歳以上または19歳以下、同一名義で同時複数台契約の利用者を対象に「はじめようスマホキャンペーン」を6月1日から6月30日まで実施。基本プラン月額料金が契約翌月より1年間(1,000円×12か月分)0円になるか、端末料金29,800円から10,000円値引きかを選択できる。最後に石田氏は「シニア層の獲得に向けて、本気でアプローチをかけていく。すべての人に、安心品質を届けていく」と言葉に力を込めてプレゼンを締めくくった。
(近藤謙太郎)

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