孫正義氏、坂本龍馬を語る - ソフトバンクの10兆円ファンドは「薩長同盟」

孫正義氏、坂本龍馬を語る - ソフトバンクの10兆円ファンドは「薩長同盟」

画像提供:マイナビニュース

ホテル雅叙園東京にて、6月1日から25日まで、龍馬没後150年高知県立坂本龍馬記念館巡回展「土佐からきたぜよ! 坂本龍馬展」が開催される。記念館所蔵の龍馬の手紙など約70点の資料が展示されるほか、現在所在が明らかなのは3体のみという貴重な龍馬立像も公開。初の試みとして、龍馬が暗殺された近江屋事件を検証し再現した等身大のシルエット映像の投影も行われる。

同展示の東京開催は、ソフトバンクグループが全面バックアップ。プレオープンには、日頃から坂本龍馬を尊敬してやまないと公言しており、記念館とも関係の深い孫正義氏が登壇。高知県知事・尾ア正直氏と共に同展示にかける思いを語った。

今回の展示をソフトバンクグループとして支援することになった経緯について、孫氏は「2年ほど前に亡くなられた森館長 (坂本龍馬記念館館長・森健志郎氏)が、龍馬の刀や手紙を東京でファンの皆さんに見せる場ができるといいなと話されていて、『孫さん、おまんに貸すけん』と。そのときの約束通り、このような機会を持てたことを嬉しく思います」と説明。

さらに「ソフトバンクのロゴマークは、海援隊の旗から勝手にいただいたもの。社長室には知事にいただいた龍馬の写真を飾って、叱咤激励されているつもりになっています」と坂本龍馬への並々ならぬ思いを語った。

かつて、小説『竜馬がゆく』を読んで人生観が変わったという孫氏は、坂本龍馬について「広く高い志で日本の将来を描いていた人物」と評価しており、自身が事業家を目指したのも坂本龍馬の影響が大きかったとコメント。「日本の中で一番美しい男であり、顔を見ただけでしびれる」と絶賛し、坂本龍馬記念館のシンボルでもあるシェイクハンド龍馬像(第2号)に触れながら、「すばらしいですよね。チューしたくなりますね」と笑顔で話した。

自身と龍馬を比べると「私はこの歳になってもまだ何もなし得ていないということに焦りがあります」という孫氏。「これから世界の海援隊の志を追って、世界のソフトバンクになりたい」と決意を述べ、特に注目していきたいのはアメリカと中東であるとした。

「この何十年間か、いろいろな問題もありますが重要な地域です。(トランプ大統領の)最初の外遊がサウジアラビアだったのは非常に重要な歴史の転換点だと思います」

先日、サウジアラビアの政府系ファンドやAppleらが出資する10兆円規模のビジョンファンドを設立した孫氏は、アメリカとサウジアラビアを同ファンドの力で結びつける構想を「薩長同盟」になぞらえ、「龍馬が薩長同盟をするのに経済の力で利を結びつけたように、僕にとってのビジョンファンドも経済面のメリットからある意味刺激を受けて派生していったということ」と説明。

「ソフトバンクはこれから2.0。世界中で技術やビジネスモデルを発明する若者が続々出てきているので、そういう人たちを応援しながら世界中の人たちに幸せをもたらす情報革命を推し進めていきたいと思います」と今後のビジョンを語った。

一方、高知県知事の尾ア正直氏は、「人口減少など厳しいニュースが地方には多い」と現状を指摘した上で、「やるべきことは、世界の海援隊をそれぞれの地方がやるということ。地方に閉じこもるのではなく、強みを生かして外に打って出ることだと思います」と述べ、これを「地産外消」という言葉で表現した。

また、坂本龍馬が今も愛されている理由については、「これからの時代の閉塞感を打ち破る道筋を、龍馬が世界の海援隊という形で示してくれているからでは」とし、「龍馬の志を多くの皆さんに感じていただきたい」と同展示にかける思いを述べた。

「土佐からきたぜよ! 坂本龍馬展」はホテル雅叙園東京にて、6月25日まで開催される。エレベーターホールにはシェイクハンド龍馬像が展示され、実際に龍馬と"握手"することが可能。

展示の会場となるのは東京都の有形文化財にも指定されている「百段階段」で、7つの間にテーマごとの展示が行われる。

十畝の間……「土佐から来たぜよ」
漁樵の間……「脱藩! ニッポンを洗濯したい」
草丘の間……「世界へ! 揺れる思い」
静水の間……「妻、お龍」
星光の間……「ニッポンの夜明け」
清方の間……「サラバ、龍馬」
頂上の間……「受け継がれる"志"」

注目は、清方の間に展示される龍馬暗殺の再現映像。近江屋での坂本龍馬暗殺事件の真相は現在でも謎に包まれているが、今回は龍馬が剣術を学んだ江戸時代当時の北辰一刀流を現代に伝える「玄武館」協力のもと、シルエット映像で暗殺の場面を再現した。

大政奉還の決断が下る直前、二条城へ招集された土佐藩重役・後藤象二郎へ坂本龍馬が送った「後藤象二郎宛龍馬直筆書簡」や、孫正義氏が所有する龍馬から義兄へ向けた手紙「川原塚茂太郎宛龍馬書簡」、2014年に一般宅で発見された「越行の記」なども初公開される。

また、13体しか造られておらず、うち3体しか所在が明らかになっていないという龍馬の立像「12代酒井田柿右衛門 龍馬立像」も展示される。

開催期間: 2017年6月1日〜25日
開催時間: 10:00〜18:00 (17:30最終入場)
入場料: 当日券1,500円 前売り券1,200円 館内前売り券1,000円 学生800円 (すべて税込)
会場: ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」
主催: ソフトバンクグループ、公益財団法人高知県文化財団 高知県立坂本龍馬記念館
(山田井ユウキ)

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