ニコン「AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR」実写レビュー - 小さくて軽い超広角ズームレンズ

ニコン「AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR」実写レビュー - 小さくて軽い超広角ズームレンズ

画像提供:マイナビニュース

●抜群のコストパフォーマンス
○あらゆる面でユーザーに優しい

ニコンから気になるレンズが登場した。手ブレ補正機構を採用した超広角ズームレンズといえば「大きくて、重くて、お高いのでしょう?」と邪推してしまいそうだが、今回紹介する「AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR」は「小さくて、軽くて、リーズナブル」。すなわち、カメラバッグにも、体力にも、そしてお財布にも優しい一本である。

AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRのスペックを簡単に紹介すると、35mmフルサイズ換算で15〜30mm相当の画角となるニコンDXフォーマット機専用の超広角ズームレンズ。開放F値はF4.5-5.6と特に明るいレンズではないが、テレ端(20mm) で約3.5段分の効果を発揮するVR機構を搭載している。ちなみに、レンズ鏡筒にVRのON/OFFスイッチやAF/MF切り換えスイッチは存在しない。

重量はなんと約230g! と驚異的に軽い。このレンズを1本余計にバッグに忍ばせることに躊躇はしないだろう。外観デザインとコンパクトな設計はまるでエントリークラスのキットレンズのような印象を受けるけれど、効果の高そうな専用の花型フードが付属している。

本レンズの名称「AF-P」は、AF駆動にステッピングモーターを採用していることを意味する。高速かつ静粛なAF駆動ができる一方で、D3200 (2012年4月発売) 以前のDXフォーマット機のように使用できない旧機種があるので注意が必要だ。

●超広角レンズの宿命、「歪み」はどうか?
○気持ちよいほどの「真っ直ぐ感」

AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRを使ってみて、まずビックリしたのが歪みの少なさ。コレほどの超ワイド画角であるにも関わらず、歪み補正を使用しなくても「ここまで真っ直ぐ写るか!」と驚かされる。この価格帯のレンズでは歪みの補正を画像処理に委ねることが多いが、ニコンはそうした方法を採らず、レンズ光学設計で対応してきた。

やはり光学ファインダーを覗いた時に被写体が歪曲収差で歪まないのは実に気持ちが良い。ニコンのレンズ開発チームがこだわり抜いたのだろう。これだけ歪まないと写欲が掻き立てられ、真っ直ぐなものをドンドン撮りたくなってくるし、モノクロ写真にも挑戦したくなる。

VRの効果は高いようで、1/15秒とちょっと手ブレの影響が気になるシャッター速度でも、撮影画像はピタリと止まっている。

○逆光にもめっぽう強い

逆光耐性の強さにも驚かされた。画角の広いレンズというのは光源の位置に気をつける必要があるのだけれど、このレンズは全然平気だ。ご覧の通り結構イジワルな撮影をしても、フレアが画面全体に広がって白くフワッとコントラストが下がったり、ゴーストが盛大に発生することはない。

もちろん一部には軽微にフレアやゴーストが発生しているけれど、画面全体ではクリアでヌケの良い描写が維持されている。ここまで逆光に強いのであれば大胆な構図にチャンレンジした際にも光源位置を気にせず撮影できそうだ。

●旅行用のプラス1本としても好適
○シャープネスはどうか?

歪みナシ! 逆光良し! とくるとシャープネスにも期待してしまうが、この点についても十分以上。かなりシャープに良く写る。ピント合焦時のシャープネスを優先させているレンズだとボケがイマイチ……、となりやすいのだけれど、ご覧の通りなかなか素直。点光源が潰れたような形になっていないし、ボケの輪郭に派手な色付きもない。このレンズが約4万円で手に入るというのは、にわかには信じられないほどだ。

○まとめと作例集

ニコンDXフォーマット用の超ワイドズームレンズは選択肢が多くて、ニコン純正が3本 (※)、サードパーティ製が6本と群雄割拠の状態だ。そんな激戦区において、本レンズはコストパフォーマンスで光り輝くものがあるし、描写自体も他のレンズに引けを取らない確かな実力がある。超広角デビューにもピッタリだし、何よりも軽くてコンパクトなので旅行用としても魅力的だと思う。

※フィッシュアイズームを除く、本レンズを含む
(豊田慶記)

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