ついに日本上陸の「Spotify」、無料版と有料版でどこが違う? 本社担当者に聞いてみた!

ついに日本上陸の「Spotify」、無料版と有料版でどこが違う? 本社担当者に聞いてみた!

Spotify AGのデイブ・プライス氏

 音楽ストリーミングサービス「Spotify」が29日より日本国内でのサービスを開始した。Spotifyは日本でのサービス開始に向けて2009年から足場を固めはじめて、Twitterなどで日本上陸を予告してきたが、いま世界中で約1億人が利用すると言われる最大級の音楽配信サービスが満を持して日本進出を果たした格好だ。日本はSpotifyのサービスが提供される60番目の国になる。

 いよいよ日本に上陸したSpotifyのサービスの詳細について、本日開催された記者会見のため来日した本社Spotify ABのディレクター・オブ・プロダクト、デイブ・プライス氏に訊ねた。

■まずは“エントリー制”で開始

 サービス導入当初は“エントリー制”という限定的な形で、オンラインから登録を行ったユーザーに対してサービスを利用するための「招待コード」を配って提供する。サービスはiOS/Androidのモバイルアプリのほか、PC、タブレット、ソニーコンピュータのゲームコンソールであるPS4/PS3でも「PlayStation Music」を経由して利用することが可能だ。1つのアカウントで登録できるデバイスは5台まで。ユーザーの再生履歴やお気に入り、プレイリストはクラウド上にデータがアップロードされ、同じアカウントにひも付けたデバイスに自動で同期される。

 またソニーのスマートフォンXperiaシリーズにプリインされている「ミュージック」アプリでは、アップデートによりメニュー内にSpotifyへのリンクが加わることになる。

■無料プランと月額980円の有料プラン

 全世界向けに約4,000万曲のカタログを揃えるサービスは、音楽の再生中に広告を表示する無料プランと、全サービスを無制限に利用できるプレミアムプランの2つを用意。プレミアムプランの月額利用料金は980円(税込)。クレジットカードの他、キャリア決済、コンビニ店頭での支払いなどが選択できる。月単位での契約になる。

 国内外のアーティストの作品を揃える4,000万曲を超えるカタログは毎日更新される予定。またユーザーの再生履歴を学習して作られるレコメンドリスト「Discover Weekly」は毎週月曜日に更新。ユーザーがよく聴く作品のアーティスト、フォローしているアーティストの情報をベースに新曲を集めたプレイリスト「Release Rader」も毎週金曜に更新されるなど、Spotifyならではのパーソナライズされた機能を魅力に打ち出す。

 ほかにもユーザーの好みや気分にフィットする楽曲をキュレーターと呼ばれるエキスパートが作成したプレイリストも提供される。Spotifyでは「日本ローカル」な、日本人の琴線に触れるプレイリストを作成することに力を入れており、日本人のキュレーターを常駐させて質の高いプレイリストの作成に注力している。またユーザーの音楽再生をシーン単位で切り取った、ランニングやゲームなどのプレイリストも用意する。もちろんユーザー自身が作成したプレイリストをオンラインに共有することも可能だ。またモバイル機器とPCでは歌詞表示機能が利用できる。

■無料と有料でなにが違うの?

 なお無料プランとプレミアムプランの違いについても整理しておこう。無料サービスの場合、プレミアムプランと同じ約4,000万曲のアーカイブにアクセスして、プレイリストや歌詞表示機能も利用できるが、スマホでの楽曲再生はアーティスト、アルバム、プレイリスト単位での「シャッフル再生」になる。PCとタブレット、ゲームコンソールの場合は全楽曲を30日間、15時間までオンデマンドで再生ができるが、15時間以降はシャッフルプレイになるなどの制約がある。

 対して月額980円のプレミアムプランの場合は、楽曲の再生順を自由に送りながら無制限に楽しむことができ、広告も表示されない。ストリーミング再生時の最高音質は320kbps。モバイル機器の場合は端末にキャッシュしてオフライン再生ができる。それぞれのケースで、音質を最高320kbpsのほか160kbps、96kbpsに設定して聴くこともできる。また「Spotify Connect」アプリを使えば、手持ちのスピーカーやテレビ、カーオーディオにもSpotifyの音声を飛ばして再生ができるようになる。プレミアムプランは30日間のお試し用が可能だ。

 Spotifyで提供される楽曲は、日本でサービスに登録して、海外旅行に出かけた場合でもオフライン再生はもちろん、海外のネットワークに接続した状態でも楽しめるのが特徴だ。このようにユーザーにとって自由度の高いサービス設計とした背景について、プライス氏は「Spotifyは2008年にサービスを立ち上げてから、世界各地域の1億人のユーザーの声を集めて進化してきた。例えばインターネットやモバイル環境の普及に伴い、通信環境が制限される地下鉄の中や飛行機の中などでも音楽を聴きたいという方のためにオフライン再生機能をはじめた。今はスマートフォンのデータ制限を気にすることなく使いたいという声にも応えることができている」とした。

 日本でのサービス開始に向けては「さまざまなパートナーと力を合わせて、ユーザーやアーティストにとって、そして音楽業界の健全な発展のためにSpotifyが貢献できるビジネスモデルを慎重に形作ることが大事だった。日本の音楽コンテンツを世界に発信する架け橋としてもSpotifyが役に立てるよう期待している」と意気込みを述べた。