iPadにApple純正「Studio Display」を買い足してミニマムシアターはアリなのか!?

【iPadで始めるAV環境最強化計画】

iPadのAV環境最強化のなかでも、Apple純正でトップクラスの周辺機器が27インチのモニター「Studio Display」です。高性能なデスクトップPC「Mac Studio」とあわせて発表されたことからもわかるように、製品カテゴリとしてはクリエイター向けのモニターとなります。最小構成で購入しても21万9800円もするので、iPadとの組み合わせはピンと来ないかもしれません。

5K解像度を誇る超高画質ハイスペックモニターなのですが、HDMI端子など汎用的なディスプレイ端子が存在せず、映像入力もThunderboltケーブルのみ。対応機器もApple製品に限られ、MacとiPadの比較的新しいモデルのみ。そう、iPadは「Studio Display」側から選ばれた存在なんですよね。

そこで、ちょっと贅沢過ぎる気もしますが、僕の「11インチiPad Pro(第3世代)」に「Studio Display」の組み合わせをレビューしてみようと思います。目指すイメージはデスクトップ向けのミニマムシアター環境です!

 

■ ■やっぱりハイクオリティ
今回アップルジャパンからお借りしたのは、「Studio Display」の“標準ガラス”かつ“傾きを調整できるスタンド”仕様。これが最も安価になる仕様で21万9800円。ちなみにサイズは27インチの1機種しかありません。

▲未開封新品の状態からお借りしたので開封して保護シートを外すところからスタート

一般的なPCモニターと比べると高額ですが、5120×2880ドットの5K解像度、600nitsの輝度、10億色、DCI-P3の広色域と、映像制作クリエイター向けの今どきスペックがズラリ。Macをクリエイティブ用途で導入したい人に向けたモデルということですね。

Apple純正品だけあり、外見のスマートさは素晴らしい。27インチの大型モニターですが、デスクトップPC「Mac Studio」をベゼル下の隙間に設置できたりと考えられています。

▲入力はThunderbolt端子の1系統のみ。他の3系統はダウンストリーム(ハブ)です

特徴はなんといっても、映像入力もThunderboltケーブルのみしかなく汎用性がないこと。一般的なPCモニターにはあって、この「Studio Display」にはないものは他にもあり、例えば本体に操作ボタンが無い(電源ボタンすらない)し、モニター側の設定を変更するUIも存在しません。削ぎ落しの美学が極まったモデルです。

▲「11インチiPad Pro(第3世代)」との接続も簡単

「11インチiPad Pro(第3世代)」とは「Studio Display」付属のケーブルで直結するとあっさり認識し、ミラーリング&充電状態になりました。

▲iPad側の”ディスプレイモードの変更”は手動でオンにしました

…あれ? 必ず画面ミラーリング? と思ってiPad Pro側の設定を確認してみても、そもそもiPad OSには現時点ではディスプレイを接続して拡張デスクトップにする仕様が存在しないんです。ちなみに「Studio Display」はタッチ操作非対応なのでご注意を。iPadユーザーとしては、「Studio Display」側もタッチ操作したかったかな。

▲ついつい「Studio Display」をタッチしたくなりますが操作はiPad側のみ

「11インチiPad Pro(第3世代)」の仕様上は、iPad 1台の外部ディスプレイで最大6K解像度、60Hzをサポートするので、技術的には対応可能。少し先取りした情報を補足すると、アップルが6月7日のWWDCで発表したiPadOS 16では、アプリをウィンドウ表示する“StageManager”機能や、外部ディスプレイで独立したアプリ表示まで使えるようになりそうです。

とはいえまだ今は、iPad画面のミラーリング仕様でしか使えないので、それで試していきます。

「Studio Display」、画質や発色がキレイいうのはもちろんですが、27インチという画面サイズが重要ですね。27インチってちょうどデスクトップに置けるサイズ感で、画面への没入感が出ます。ということで相性がいいのは…“Apple TV+”で配信中の映画など映像コンテンツ。

▲ミラーリングで“Apple TV+”の再生にチャレンジ

“Apple TV+”で配信中の『ファウンデーション』を再生してみます。再生時には、iPad側は外部モニタ出力中のメッセージが出て、再生は「Studio Display」の1画面仕様。

▲色再現がとても優秀。黒色のみならiPadの方がキレイ

「Studio Display」のクリエイター向け画質、やっぱり優秀です。DolbyVisionのHDRで再生可能で、画面全体のコントラスト、DCP-P3の色再現の正確さ、特にシャドウ部の濃い色など高難易度の表現がスゴイ。ただ黒の再現は、「11インチiPad Pro(第3世代)」の方が若干良いかもしれません。クリエイター向けのデバイスって、最高性能ではなく基準を満たした安定品質。それをデスクトップ設置の距離で見るのって、大画面シアターとはまた違った贅沢なんですよね。

そして、「Studio Display」の隠れた利点がディスプレイ内蔵スピーカーによるサウンド。『ファウンデーション』を見ても肉厚な人の声や包み込まれるような風音や空間の広がりまで最高。サプライズ度は高画質よりサウンドの方が大きいかも。

▲画面上下にスピーカーがあるのも「Studio Display」の特徴

スピーカーは“フォースキャンセリングウーファーを備えた原音に忠実な6スピーカーシステム”という仕様。画面上にもスピーカーを搭載しているのがポイントで、音の出どころが画面と完全に一致します。技術仕様上もDolbyAtmosの立体音響対応で、アップルTV+ではDolbyAtmosの立体音響対応デバイスとして正しく認識し立体音響を体験できます。これがもう、ミニマムなシアター環境として最高。

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