Apple「探す」アプリへの対応がポイント!「AirTag」よりも安価な紛失防止タグ6選
2023年05月07日 22時00分&GP
Appleの「探す」ネットワークに対応するサードパーティ性の紛失防止タグが続々と増えてきました。iPhoneの「探す」アプリから初期設定を行えて、捜索も簡単。一部機能は限られますが、純正のAirTagよりも安価に入手できるのがメリットです。
本稿では、こうしたサービスの概要・市場背景を振り返ったうえで、主な製品について紹介していきましょう。
■ ■そもそも「AirTag」とは?
今回紹介するサードパーティ製の紛失防止タグについて、検討時の比較対象に必ず挙がるのが、Apple純正の「AirTag(エアタグ)」です。同製品は、2021年4月30日に発売されました。
▲筆者のAirTag。普段、家の鍵につけて使っているので、少し傷がついている
価格は1個4780円。4個セットで1万5980円。コイン型電池で駆動するので、長期的に利用できるものの、紛失防止タグというジャンルのなかでは、価格は高額な部類です。また、タグ本体に穴などはなく、キーホルダーなどに固定したい場合には、対応のホルダーなどを別途用意する必要もあります。
>> 「AirTag」はめっちゃいいんだけどサイズが…。だったらゴムで挟んでキーホルダーにしてみる?
一方、AirTagのメリットは、U1チップを搭載したiPhone(11シリーズ以降)から、「超広帯域テクノロジー(UWB)」によって、近くにあるタグまでの方向・距離をかなり正確に検知できること。一般的な紛失防止タグと同様に音を鳴らすこともできますが、より正確な捜索が行えることが最大の魅力です。
▲U1チップ内蔵のiPhoneならば、近くにある自分のAirTagまでの方向と距離を表示できる
また、耐久性にも優れていて、動作温度は-20℃~60℃までと広く、防水性能についてもIP67 に準拠し、水深1m で最大30分間耐えられるとされます。
値段は高いけれど、相応の機能・性能を備えたハイエンドモデルといった印象ですね。
■ ■実はサードパーティ製品への展開は早かった
Appleがサードパーティに対して「探す」アプリのネットワークを利用できるようにしたのは、数年前に遡ります。
実は、2021年4月7日の時点で、Appleは「Appleの『探す』ネットワークで、新たに他社製のアイテムを見つけることが可能に」と題したニュースリリースを公開していました。これはAirTagが発売される少し前のことです。
同リリースでは、MFiプログラム(Made for iPhoneプログラム)の一環として、サードパーティが利用できる「探す」ネットワーク対応アクセサリプログラム(The Find My Network Accessory Program)のスタートについて言及しており、この時点で自転車や紛失防止タグなどが「探す」アプリに対応していました。
なかでも、初めてApple Find Myに対応したとされる紛失防止タグ「Chipolo ONE Shot」は、2021年6月に米国で発売され、同年11月にはBlue Green Groupによって日本国内でも取り扱われるようになりました。
▲同プログラムでの認証を経て「探す」アプリに対応した製品には、「Works with Apple Find My」バッジが付与される。このマークを覚えておこう
やや時間が経過し、こうしたニュースの記憶も薄れてきたところでしたが、2023年に入ってから+StyleやAnkerなど、いくつかの大手ブランドが「探す」ネットワークに対応した紛失防止タグを発売。続々とサードパーティ製品の選択肢が増えたことで、ユーザーにとっても注目したいトレンドとなっています。
サードパーティ製品では、いまのところUWBによる方向と距離での捜索ができる製品はないものの、探す「ネットワーク」を活用できて、AirTagよりも一回り安価に入手できるのがメリットと言えます。
以降は、探す対応の紛失防止タグのうち、主要な製品について、ピックアップして紹介していきましょう。
■ 1. Chipolo「Chipolo ONE Spot」
いち早く「探す」対応製品を発売したChipoloについては、先述の通り、国内ではBlue Green Groupが「Chipolo ONE Spot」(3700円)を21年11月に発売。こちらはキーホルダーなどに装着するためのホールが備わっており、防水性能はIPX5。対応温度は-15°C〜50°C。バッテリー交換も可能です。ちなみに、メーカー保証は1年間です。
▲Chipolo ONE Spot
>> 紛失防止タグはでっかい音で知らせてくれた方が見つけやすい!
ほかにも、財布などに収納しやすいカードタイプの「Chipolo CARD Spot」(4999円)を2022年9月に発売しています。防水性能はこちらもIPX5で、対応温度も-15°C〜50°C。バッテリー持ちは2年で、自力での交換は基本的にできません(一応、交換プログラムは用意されています)。メーカー保証は1年間です。
▲Chipolo CARD Spot
■ 2. +Style「まもサーチTag」
2023年2月にBBソフトサービスが「プラススタイル(+Style)」ブランドから発売したのが「まもサーチTag」です。価格は3480円で、Chipolo ONE Spotより少しだけ安いですね。
本体には、キーホルダーなどに固定するためのホールが備わっています。防水性能はIPX5で、使用環境は0℃~40℃。バッテリーは交換可能です。メーカー保証も2年間で長め。
▲まもサーチTag
■ 3. Anker「Eufy Security SmartTrack Link」
4. Anker「Eufy Security SmartTrack Card」
Ankerは、2022年10月にタグ型の「Eufy Security SmartTrack Link」(2990円)を、2023年2月にカード型の「Eufy Security SmartTrack Card」(3990円)を発売しています。
▲Eufy Security SmartTrack Link
Eufy Security SmartTrack Linkは、先述…