やっと辞任、桜田サイバーセキュリティ担当大臣、60代には無理がある

やっと辞任、桜田サイバーセキュリティ担当大臣、60代には無理がある

サイバーセキュリティ担当大臣にはパソコンとUSBメモリぐらい使えてほしい

 桜田義孝サイバーセキュリティ担当大臣が辞任した。やっとか、という思いだ。「自分でパソコンを打つということはありません」、USBメモリに関して「使う場合は穴に入れるらしいんですけど、細かいことは、私よく分かりません」などと国会で答弁し世界中から失笑されたことは記憶に新しい。辞任に至る直接のきっかけは、震災復興を軽視する発言だったが、サイバーセキュリティ担当大臣としても不適格だったのは明らか。東京オリンピック・パラリンピック担当大臣のオマケの役職とやゆされながら、日本政府自身のサイバーセキュリティに対する意識の低さを露呈する結果にもなった。
 桜田議員は現在69歳。25歳で桜田建設を創業したのが1975年。日本にはまだパソコンは伝来していない。わが国のパソコンの元祖ともいえるワンボードマイコン、NECの「TK-80」の発売は翌年の76年。さらに日本のパソコン市場を確立したNECの「PC-9801」シリーズの発売は82年だ。桜田議員が政界に転身し柏市議になったのが87年。弁当箱のような「携帯電話(TZ-802)」発売の年でもある。衆議院議員に初当選した96年は、インターネットが本格普及するきっかけになったマイクロソフトのOS「Windows 95」発売の翌年。このあたりから、ようやくサイバーセキュリティ問題が顕在化することになる。起業から政界への転身で激忙の日々を過ごす中、自らパソコンに触れる時間がなかったとしても不自然ではない。
 年齢だけ考えても、69歳のサイバーセキュリティ担当大臣という布陣はふさわしいとは言い難い。感覚的にICTが理解できる、50代以下のより若い年代の人物に任せるべきだ。オリンピック担当大臣がサイバーセキュリティ担当大臣を兼務するという「悪習」も、そろそろ止めてはどうか。コトの重大さを考えれば、むしろ防衛大臣が兼務すべきだろう。桜田大臣の後任には、前任だった鈴木俊一衆議院議員が返り咲いた。突然の辞任に伴うピンチヒッターという側面は否めないが、年代は大差ない65歳。年齢的には疑問が残る。とはいえ、多少若返ったこともあり、USBメモリくらいはご存じであることに期待したい。(BCN・道越一郎)

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