PCビジネスからデータビジネスに大変革を遂げるインテル

PCビジネスからデータビジネスに大変革を遂げるインテル

「データセントリックな企業に変わる」と語るインテルの鈴木国正社長

 インテルはPCセントリックからデータセントリックの企業に変わる――。インテルは6月20日、2Q (4月〜6月)の振り返りと展望などに関する記者会見を開催した。その中で、鈴木国正社長はロードマップを示しながら、今後のインテルが大きく変革してくことを宣言した。
 5年前の2013年まで、インテルはPCデバイスとしてのCPUなどを供給するビジネスを主軸としていたが、17年から21年にかけて、デバイスからエッジ、ネットワーク、データセンター、クラウドに至るまで、広域なデータ事業に関連するビジネスを主軸にする。21年以降、データビジネスで培ったインテルのあらゆる力を結集し、企業のビジネスをサポートする事業をグローバルで展開していくという。
 背景には、データ量の爆発的な増加とそれを処理するテクノロジーの進化がある。「今後のデータ量がどのように変化していくかを捉えることは重要だ。今あるデータ量の50%が過去2年間で生成されており、今後も年平均25%で増加していく。一方で今あるデータ量の2%しかビジネスやオペレーションで利用されていない。つまり、ビジネスでのデータ活用は潜在的に大きな需要がある」と鈴木社長は分析する。
 データ事業をドライブするテクノロジーは、AI(人工知能)、5G、それに自動運転などのデータをリアルタイムに分析するオートノマス・システムの三つ。この領域でエンド・ツー・エンドのソリューションを提供する。
 そのため、6月13日に新たな組織を発足。従来のネットワーク・インフラストラクチャー事業本部とプログラマブル・ソリューションズ事業本部を統合したネットワーク&カスタムロジック事業本部(NCLG)を新しく立ち上げたのだ。
 20日の会見に参加した同事業本部長のダン・マクナマラ上席副社長は、「5年半前のインテルはPC中心の成長力の乏しい小さなビジネスで高いシェアを獲得していた。一方、データ中心のビジネス規模は大きく、シェアはまだ低い。小さなマーケットで高いシェアを確保するのではなく、マインドリセットして、データセントリックの会社になるべきだ」と語った。
 具体的には、PCやサーバー向けCPU市場が520億ドル(約5兆6000億円)であるのに対し、データセンターや5G、現場でプログラム可能なFPGAなどのネットワーク、AI、IoTなどをトータルした市場規模は23年に2200億ドル(約23兆7000億円)になると予想する。
 インテルは19年4月に、これらの領域でビジネス展開するための製品ポートフォリオを初めて策定した。素早く転送するデバイスとなるインテルEthernet800シリーズ、大量のデータを保存するSSDとインテル Optane DC パーシステント・メモリー、多様なデータを処理する第2世代インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー、Xeon D-1600プロセッサー、Agilex FPGAなどとなる。
 ダン上席副社長は、「一環したカスタムロジックの製品ポートフォリオは始まったばかりで、幅広い領域のテクノロジーを1社で展開できるのはインテルだけだ」と新領域での事業展開に自信を示した。

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