「PayPayフリマ」が今秋スタート、先駆者メルカリやラクマに対抗へ

「PayPayフリマ」が今秋スタート、先駆者メルカリやラクマに対抗へ

フリマアプリ市場にPayPayブランドで参入するヤフー

 ヤフーは6月28日、スマートフォン(スマホ)決済サービスの「PayPay」ブランドを冠した個人間取引(C to C)のフリマアプリ「PayPayフリマ」を今秋にスタートすると発表した。同時に、オンラインショッピングモール「PayPayモール」を10月に開始すると発表した。
●ヤフオク!との違いは?
 フリマアプリ市場では、メルカリや楽天のラクマが先行しており、メルペイや楽天ペイといずれもスマホ決済を手掛けている。今回のPayPayフリマは、逆にスマホ決済のPayPayがフリマ市場に殴り込みをかけるという構図だ。
 PayPayフリマは、一般消費者間で手軽に売買できる使いやすさを追求したフリマに特化。一方、ヤフーはオークションサイトの「ヤフオク!」を既に手掛けている。ヤフオク!は、PCユーザーが多いとみられるのと、リアル店舗やEC事業者などプロの販売業者が売買するケースも多く、世代間の違いや高い壁という側面があるのかもしれない。
 もっとも、ヤフオク!にはオークションと一緒にフリマ機能も備えているため、ヤフオク!で出品する商品のうち、個人の出品やオークションではない固定価格など、一定の条件を満たす商品についてPayPayフリマでも閲覧や購入ができるようにするという。
 このようにフリマという点で、ヤフオク!とPayPayフリマは重複する部分がある。ヤフオク!はそのサービス名からもオークション色が濃いのに対し、新規に立ち上げるPayPayフリマはスマホライクなサービスであり、しかもPayPayと連携した特典やキャンペーンが実施できるなど、多くのスマホユーザーを取り込めると判断したと考えるのが自然だろう。
 経済産業省では、2018年のフリマアプリ市場規模を6392億円(前年4835億円、前年比32.2%増)とみている。ヤフーは、今後も拡大が期待できるフリマアプリ市場で、従来の「ヤフオク!」とは別の「PayPayフリマ」で、ヤフーのC to C事業をさらに成長させていくという。
●より曖昧なPayPayモールとYahoo!ショッピングの違い
 10月にスタートするPayPayモールとYahoo!ショッピングの違いはさらに曖昧だが、スマホユーザー向けと捉えると分かりやすいだろう。
 ヤフーは、PayPayモールの位置づけについて「Yahoo!ショッピングへの出店有無を問わず、Yahoo! JAPANが定める安全・安心の出店基準を満たしたストアのみが並ぶプレミアムなオンラインショッピングモール」としている。
 まるでYahoo!ショッピングがプレミアムではないかのような表記が気になるが、肝心なのは「PayPayと連携した特典やキャンペーンを予定している」という、スマホ決済との連携を重視している点だろう。
 PayPayモールのスマホ画面は、ファッションや家電など商品ジャンルごとにデザインを変えて、検索のしやすさや価格比較といった各種情報の見やすさを重視する。どのカテゴリーも、同じ画一的なデザインになりがちなYahoo!ショッピングとの違いを打ち出してく。
 ソフトバンクが5月に発表したヤフーの連携子会社化では、今後、「生活のあらゆるシーンをスマホで再定義する」としてPayPayを軸にしたビジネスモデルの転換が示された。スマホ決済のPayPayを中心に日常の買い物や移動、投資、貯蓄、働き方、旅行などが連携していくという構想だ。ヤフーが10月1日付で持ち株会社のZホールディングスに変更するのと合わせた動きと捉えることもできる。
 PayPayフリマやPayPayモールの提供は、ソフトバングとヤフーがPayPayブランドにリソースを投下する総力戦で、C to C市場のメルカリやラクマと戦っていく、という動きに呼応しているといえそうだ。(BCN・細田 立圭志)

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