三菱の「霧ヶ峰」2020年度モデル、人工衛星に使われた高解像度赤外線センサー搭載

三菱の「霧ヶ峰」2020年度モデル、人工衛星に使われた高解像度赤外線センサー搭載

人工衛星での採用実績もある高感度赤外線センサーを搭載した三菱「霧ヶ峰 FZシリーズ」

 三菱電機は8月27日、ルームエアコン「霧ヶ峰」の2020年度モデルとして人工衛星にも搭載実績のある高解像度赤外線センサーとAI技術を融合した新開発「ムーブアイmirA.I.+(ミライプラス)」により、居住空間に合わせて気流や流路を変更させながら最適に暖めたり、冷やしたりする「FZシリーズ」と「Zシリーズ」の計18機種を発表。11月1日から順次発売する。価格はオープンで、左右独立駆動プロペラファンで冷房能力4.0kWの「MSZ-FZ4020S」の税別実勢価格は33万8000円前後、クロスフローファンで同じく4.0kWの「MSZ-ZW4020S」は28万8000円前後の見込み。
 赤外線センサーは同社が設計・製造してJAXAの陸域観測技術衛星2号「だいち2号」に搭載した「サーマルダイオード赤外線センサー」を採用。センサーの画素数は従来比で80倍、感度は2.5倍に向上している。気流の到達点の微妙な温度変化の揺らぎまで検知できるため、気流なのか、ほかの機器による熱源なのかの違いまで判別することができる。
 例えば、部屋にあるソファーなどの位置を変更して、ソファの背もたれが壁になってしまっても、床に届いた気流のかたまりが人の足もとに届いていないことを把握し、ソファの両脇のすき間から気流を送り込むことで、ソファに座っている人の足元を暖めてくれる。ほかにも、例えば気流が到達するまでの間に大きな窓があると、そこからの冷気により気流の到達点がズレるが、そのズレも調整しながら気流を制御する。
 AI技術は、気流を変えた際の最適な気流を学習し、次回以降の運転に反映することで快適性を向上させる。さらに、この技術をスマートフォンの専用アプリ「霧ヶ峰REMOTE(リモート)」に応用することで、業界初の「サーモでみまもり」機能に対応。外出先からスマホで部屋の状況を熱画像として確認することができる。エアコン本体には無線LAN機能も標準搭載している。
 サーマルダイオード赤外線センサーの採用は、同社の半導体の製造プロセスや業務用空調、人工衛星で培った知見によるところが大きいという。量産化や小型化、コスト削減を実現したことで、民生用ルームエアコンでの搭載にこぎつけた。(BCN・細田立圭志)

関連記事(外部サイト)