京セラの技術力とアルフレックスジャパンのデザイン性が生んだ新発想のLED照明『LIGHT CONE』

京セラの技術力とアルフレックスジャパンのデザイン性が生んだ新発想のLED照明『LIGHT CONE』

@DIME アットダイム

 照明器具の主役が、蛍光灯や白熱電球からLED照明に代わって久しい。寿命の長さや低消費電力といったメリット支持され、とくに東日本大震災以降、一般家庭に広く普及するようになった気がする。普及の余地はまだあるが、照明器具としてはもう、一般的といってもいいだろう。

 しかし、LED照明が一般的なものになるってくると、購入に当たっては機能や経済性だけでなく、デザインも気にならないだろうか? 選択肢が増えてくると、機能に大きな差がなければ、差別化のポイントとしてデザインに注目するのは普通。デザイン性の高いLED照明を探している人も多いと思われる。そういう人は、アルフレックスジャパンの『LIGHT CONE』に注目してみるもいいだろう。

『LIGHT CONE』は高級家具やインテリア関連用品を扱う同社初の照明器具。同社の創立者で、同社の製品を長年デザインしてきたデザイン会社C.O.D.を率いる保科正氏と、世界的なライティングライティングアーキテクトの豊久将三氏の監修のもと、同社と京セラが共同開発した。光源が直接目に入らず柔らかい光が得られるバウンスライトで、紫色LEDを搭載しているのが最大の特徴である。

■太陽光に近い紫色LEDを採用

 同社は、照明器具に関しては長年、ハロゲン球や白熱灯を使ったものをイタリアから輸入して販売していた。そんな同社が照明器具の開発に乗り出したのは、照明器具がLED照明にシフトしてきたことにあった。現在のLED照明に使われているのは主に青色LEDだが、保科氏には「色が濁って見える」という問題意識があった。しかし、保科氏は5年ほど前に、『LIGHT CONE』の総合監修を担当した豊久氏から、「紫色LEDの時代が必ず来る」と言われたことを受け、4年ほど前から紫色LEDを使った照明器具の開発に乗り出した。

 最大の特徴である京セラが開発した紫色LEDは、赤・緑・青の蛍光体を紫色LEDで光らせ、計4色の光を混合する。太陽光と一緒で、スペクトルの中に虹色が連続して含まれ、物の見え方が太陽光に近く自然に見えるという特徴を持つ。それに、長寿命。一般的なLEDの寿命が4万時間なのに対し、紫色LEDは10万時間。耐久性がはるかに向上している。


紫色LDE、太陽光、青色LEDの比較。紫色LEDは太陽光と同じく波長が連続し自然な光のバランスを実現しているが、青色LEDは波長に隙間があり、自然な光を生成することができない


青色LEDと紫色LEDの見え方の違い。同じリンゴでも、紫色LEDの方が青色LEDより色が自然に見える

『LIGHT CONE』の操作は、すべてリモコンで行なう。リモコンはボタンが4つしかないシンプルなものだが、これでON/OFFと調光のすべてを行なう。また、エネルギーハーベスティング技術を用いたので、電池が不要。ボタンを押し込む動きでその都度発電しながら、信号を送る仕組みになっている。

 バリエーションは計12種。高さ2種(1800mm/2020mm)、本体色2種(ブラック/シルバー)、色温度3種類(2700K/3200K/3500K。Kは単位を示すケルビン)となっている。色温度がややわかりづらいが、2700Kは白熱灯、3200Kはハロゲン電球と同じ。したがって、従来の照明と同じく使える。3500Kの光の色は温白色と呼ばれるもので、白すぎず赤すぎないので昼夜兼用で使えるのが特徴だ。以上3つの色温度は、日の出から約1時間、日没前の約1時間間に変化する太陽光の色を再現したという。

■難しかった高出力化を実現

 しかし、紫色LEDにも短所はある。まず、白熱灯より消費電力は低いものの青色LEDと比べると大きく、その上、つくるのが難しい。これが、これまで家庭用としては普及してこなかった理由である。

 また、紫色LEDは一般的な青色LEDより高出力化が難しい。照明器具に使うには、この問題を解決する必要があった。この問題は、ヒートシンク(放熱装置)を組み合わせることで解決。これにより、消費電力が50Wにもかかわらず、ハロゲン電球で150W相当の明るさを実現した。光源の温度80℃ほどになるが、この熱を利用して下から空気を吸い上げて上に放出するという空気の対流で、ヒートシンクを冷却しながら内部の紫色LEDを冷却する。LEDは、電流によって発生する熱をうまく逃がさないと短寿命化や故障の原因になるが、これにより高い耐久性を生かした高出力化することに成功した。

 

■柔らかい光で心地よい空間をつくる

 同社初の照明器具がなぜ、天井や壁に光をバウンスさせて使うバウンスライトだったのかといえば、同社がバウンスライトを部屋の基本照明に使うことを提案しているため。間接光なので、柔らかい光で心地よい空間をつくることができるからである。

 とはいえ、間接照明は、日本では主流とはいえない。使ったことがなく、イメージがつかめない人も多いことだろう。そこで参考までに、『LIGHT CONE』が初お目見えになった同社の直営店「アルフレックス東京」での配置例を示す。

 

 上の2つの画像はリビングルーム、下の画像はベッドルームの配置例である。時間や場所に応じて調色できるところは、LED照明ならでは。リビングで使う場合は、コーナーに置いてメインの照明を補助するのがいいだろう。ベッドルームで使う場合は、ベッドサイドで使うには十分すぎるであろう。配置例を見る限り、明るさなどに不満は出ないものと思われる。そして、『LIGHT CONE』を購入したら、これが似合うようなリビングやベッドルームをつくりたくなるのではないだろうか?

『LIGHT CONE』は同社初の照明であり、京セラにとっても初の住宅用照明。今後フロア照明やペンダント照明などもつくる予定だという。京セラの技術力に高いデザイン性を持った魅力的な照明器具を、これからも期待したい。

製品情報
http://www.kyocera.co.jp/news/2016/0803_mipo.html

文/大沢裕司

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