クラウドで何ができる?進化したシャープのIoTエアコン『プラズマクラスターエアコン Xシリーズ』

クラウドで何ができる?進化したシャープのIoTエアコン『プラズマクラスターエアコン Xシリーズ』

@DIME アットダイム

■連載/一条真人の検証日記

 IoTが具体的な製品となって、少しずつ普及する時代に移行しつつある。最近では、様々なデバイスがネットに接続するようになってきた。例えば、街のあちこちに設置されたビデオカメラが交通情報を集めたり、何らかのビッグデータの収集したりして、情報解析に使われるようになるかもしれないし、すでにそのようなことが行なわれているかもしれない。そして、このようなインフラ系のものではなく、家電製品などもネットに接続するようになってきた。ひと昔前は、ネットに接続することができなかった冷蔵庫、掃除機、エアコン、除湿器、洗濯機などの家電も、最近ではネットに接続することで、これまでにない機能が搭載されるようになった。

 中でも、シャープのエアコンの一部機種は、前の世代からネットワークに接続することができたのだが、最新モデルの『プラズマクラスターエアコン Xシリーズ』ではその機能が強化されている。この機種は簡単に言ってしまうと、プラズマクラスター技術によって空気を浄化することができるわけだが、その機能も年々進化している。

 2009年モデルでは「高濃度プラズマクラスター25000」を搭載することで、プラズマクラスターの粒子密度が上がった。そして、昨年発売したモデルにはエアコン内部のカビを防ぐ「風クリーンシステム」を搭載。2016年モデルには水洗いOKの簡単なお手入れ機能を搭載するなど、開発にも力が入っている。

 そして、今回、「COCORO AIR」というクラウド機能を搭載。クラウドを利用して、よりユーザーに最適な使い方ができるようになった。名前からもわかるように、人工知能で人に寄り添うコンセプトの「ココロプロジェクト」の一角を担う製品だ。


クラウドに対応したシャープのエアコン『プラズマクラスターエアコン Xシリーズ』。

■外観

 この機種は、エアフローのコントロール性を高めるため、下部の大型フラップの向きなどを制御する。この制御によって、冷房時は天井に沿って風を送ることで、ユーザーに風をダイレクトに当てず、快適性を高めている。逆に、暖房の時は足下に風を送り、足下から温めてくれるという。暖房は、足下の温度にこだわり、リモコンで足下温度の設定ができる。

 パワフルで暖房速度も速く、14畳の部屋において外気2度、室内10度で、目標温度20度であれば、5分以下で設定温度に達するとしている(「AY-G40X2」モデルの場合)。また、センサーで人がいる位置を感知し、それに合わせてそのエリアの足下に気流を流すなど、かなりインテリジェントなエアコンだ。

 
本体下部に出力エアの方向を変える大きなフラップを搭載。


フラップ機構は特許も取得済み。


人に寄り添う家電を目指す「ココロプロジェクト」。


「プラズマクラスター」で空気をクリーンに。

■クラウドによるスマートな運転

 このエアコンは、クラウドの力を利用し、設定コントロールを自動化するのが最大の特徴だ。クラウドを使って使用状態の履歴データを取得し、それぞれのユーザーの使い方を学習して、設定温度を自動調整してくれる。また、地域に対応した機能として、使用しているエリアの天気情報や季節情報から運転モードを自動選択したり、その日や翌日の天気予報を音声で知らせてくれる。

 そして、スマホを使ったリモートコントロールにも対応している。現在の室温、湿度を外出先から知ることができるほか、設定したい情報を送信することができる。そのため、会社や買い物の帰りに温度、湿度をチェックし、帰ってきた時に快適な状態にしておくこともできる。


スマホからエアコンをリモートコントロールできる。


設定距離。離れるとスマホに通知が送信される。


スマホで起点となる場所を設定する画面。

 


どれだけの距離、離れたら通知を送信するか設定できる。

 個人的には、家から1km、2kmと、一定距離に近づいたら、自動的に温度調節を開始するようなものにしてほしいのだが、シャープの関係者にそういうものができないか聞いてみたところ、日本では法的な制限があるため、難しいという。温度の調節をそのように自動で可能にすると、命に関わる重大な事故も起こる可能性があると考えているようだ。

 しかし、距離的な機能も用意されており、エアコンがある場所から一定距離(ユーザーが設定できる)離れると、エアコンの稼働状況をスマホに自動的に送ってくれるという。スマホからエアコンのコントロールができるので、エアコンの切り忘れを防ぐなどの役に立ちそうだ。ちなみにこのようなクラウド機能を使うには通信を利用するためのオプションが必要になる。

 スマホで外出先から温度調節できると、夏の暑い日や冬の寒い日などに外出先から快適な温度の部屋に帰ることができるのがいい。いかにパワフルでも、部屋の温度が快適温度になるのは、時間がかかる。また、このエアコンは人の足下から温めたり、冷房時は人に風が当たりにくくするなど、コンフォータブルを追求していることも特徴のひとつ。シャープ『プラズマクラスターエアコン Xシリーズ」は外出先からでも部屋の温度のコントロールができる便利なエアコンを探している人におすすめだ。

■関連情報
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/160927-a.html

文/一条真人

ITジャーナリスト。雑誌「ハッカー」編集長、「PCプラスONE」編集長などを経て現在にいたる。著書50冊以上で、近著は「はじめてのChromeBook」(インプレスR&D)。IchijoMasahto。本名:OSAMU SAKATA。

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