徹底解剖!防水と音声操作に対応したGoProの最新モデル『HERO5 Black』『HERO5 Session』

徹底解剖!防水と音声操作に対応したGoProの最新モデル『HERO5 Black』『HERO5 Session』

@DIME アットダイム

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

■Introduction

元祖アクションカムと言えばGoProである。最近は4K動画対応国産モデルが多数登場したが、それらの製品とGoProとの根本的な違いは、いかにシンプルに使えるかをGoProが目指していること。他のメーカーは多機能で高性能で高画質と欲張って、肝心の時にサクッと撮れないことがある。GoProの最新モデルであるHERO5シリーズは音声認識に対応して、「GoPro写真」と言うだけで撮影できる。シャッターすら押さなくてもいい。両手がふさがっていても操作できる。これこそがGoProの強みなのだ。

10月に発売されたばかりで10日には価格.comのアクションカメラ売れ筋ランキングで1位と3位に躍り出るという快挙を達成。GoProはカメラだけでなく装着システムが充実しており、今まで使ってきたアクセサリーが使えるだけでなくでなく、サードパーティの互換品も豊富に揃っている。これが他のカメラメーカーがあえてGoProと同じマウントを採用する理由である。

今回、発売されたのはタッチパネルのカラー液晶モニターを搭載した『HERO5 Black』と、より小型軽量化された『HERO5 Session』の2モデルである。

■Hardware

『HERO5 Black』は本体のみで水深10m防水を実現した。さらに電子式手ぶれ補正、音声操作、歪みの少ない二リアビュー、4K/30fpsの動画撮影に対応。SilverとBlackのいいとこ取りでHERO5で液晶搭載モデルはBlackに統一された。『HERO5 Session』も同様に10m防水、電子式手ぶれ補正、音声操作、歪みの少ない二リアビュー、4K/30fpsの動画撮影に対応している。両者の違いは液晶以外では、『HERO5 Black』は静止画の解像度が12M、RAW/WDRでの保存に対応、GPS搭載となる。後は電源の容量とインターフェイスなど。詳しくは写真入りでこれから説明していく。

HERO4から搭載されている「SUPERVIEW」モード。フルハイビジョンモードよりも広い面積が撮影できるモードで、超広角好きには見逃せない。ただし両端を引き伸ばすために歪みが大きくなる

HERO5で初搭載された「リニア」モード。画面端の歪みを補正して正しい超広角レンズ的に撮れる

「SUPERVIEW」はGoProの4:3の撮像素子の上下の情報をフルに使って16:9に入れている。このため左右の端に行くに従って画像を引き伸ばしている。フルハイビジョンモードよりも上下方向の画角が広くなるのがミソ。実は左右の画角は「広角」と変わらない

「広角」モード。こちらは4:3の上下をトリミングしたものなので、「SUPERVIEW」と比較して空と道路が大幅にカットされていることが分かる。端の歪みはこちらの方が少ない

「中間」モード。カメラ言えば標準レンズだろうか。広角よりも画角が狭くなるが両端の歪みの量はあまり変わらないようだ

新たに追加された「リニア」モード。曲線的な歪みを直線的に補正する。このため画角がかなり狭くなる。GoProらしくないという声も聞くが、この機能が欲しかった人もいるに違いない

「狭角」モード。カメラで言えば望遠レンズの画角。しかし、画面端の歪みは広角と変わらない

音声コントロールのコマンドリスト。ちなみにこれは日本語で、7カ国語対応。複数のHERO5がある場所では他人の音声で自分のカメラが誤作動するため、英語モードを使うという裏技もある。「GoProハイライト」と言うと、動画にタグが打たれ、編集時の頭出しに使える

静止画、動画の撮影だけでなく、タイムラプスモード、また撮影モードの切り替えも音声で操作できる

そして、最後には「電源オフ」のコマンドが。これを言ってしまうと、音声では電源ONにできないので注意が必要。しかし、電池を節約するには有効な呪文なのだ

ほぼカメラまかせ主義だったGoProだが、お好みで詳細設定の変更に対応した。ビビッドカラーをノーマルに変更したり、自動感度設定の上限を決めることもできる

『HERO5 Session』には情報表示用液晶が搭載されている。状態を確認するのには便利だが、設定変更は画面が小さくて面倒なので専用アプリを使ってスマホからおこなうのが正解だ

■Accessory

GoProと言えば豊富なアクセサリーが魅力である。今回は、その中から汎用性の高いものを何点かご紹介しよう。

『Jaws: Flex Clamp』5800円 直径0.6cm〜5cmまでのモノをガッチリくわえて固定するクランプとフレキシブルアームのセット。パイプ状のモノを挟むのに適していた

こちらがセットのフレキシブルアーム。ヘビのようにクネクネ動く関節パーツで作られている

『The Handler』3500円 水上、水中撮影に適したフローティンググリップ。HERO5は沈むので、潜れない状況で落とすと回収不可能になる。このグリップに付けておけば浮かび上がる。専用スクリューレンチ「The Tool」が付属。グリップは柔らかくて弾力がありストラップも使いやすかった

『The Strap』7800円 回転マウント、ハンドストラップ、リストストラップ、アーム+レッグストラップ、長いストラップのセット。マウントは360度回転で、自撮りに対応する。長いストラップを使えば木の幹などにも固定できる。応用範囲の広いストラップだ

『3-Way』9000円 カメラグリップ、エクステンションアーム、ミニ三脚の3つの機能を備えたオールインタイプ。

エクステンションアームを使うと自撮り棒のように使える。使わない時はグリップと同じ長さに折りたためる

グリップの中に収納されている三脚。足がプラスチック製というのが心許ないが、その替わり非常に軽い

三脚はカメラグリップにも付けられるし、安定度重視なら、グリップなしでマウントを直接付けられる

『Chest Mount Harness』5500円 全ての基本となるハーネスで胸にカメラを固定できる。MTBなど上半身が下向きになる場合はカメラは上下逆さまに付ける

『Head Strap + QuickClip』2800円 こちらも基本中の基本。頭に付けてほぼ目線と同じアングルで撮影できる。ヘルメットや帽子の上からも装着可能。クリップはデイパックのショルダーストラップなどに挟める

『Seeker』1万8800円 16Lの多目的ザック。最大5台のGoProを上部のポケットに収納できる。ショルダーマウントにGoProを装着してハンズフリーで撮影できる

『Seeker』に付属する一体型チェストマウント。ザックを背負って撮影する場合は、ハーネスの数を減らして快適に装着できるシステムだ

『Seeker』にチェストマウントを装着したところ。実際に付けてみると『Chest Mount Harness』と比較してピッタリせずに少しゆとりが感じられた。窮屈なのが嫌いな人向きかもしれない

左下が『The Handler』に付属するThe Toolで栓抜きにもなる。その右がHead Strapに付属するQuick Clip。残りはベースマウント、サムスクリュー、クイックリリースバックル。これらを使ってカメラをマウントに取り付ける

『Portable Power Pack』1万300円 6000mAhのポータブル電池。2時間以内に2台のカメラを充電できる。1度の充電で合計4回、カメラを充電できる。『HERO5 Session』はバッテリーの取り外しができないので、付属ケーブルを使ってモバイルバッテリーや充電器から充電する

『HERO5 Black』は充電用とデータ転送用に裏表なく差し込めるUSB-Cを採用。HDMI出力も搭載

『HERO5 Black』は電池が取り外せるので、電池切れの時に交換可能だ。microSDカードは充電池のとなりに挿入する

【研究結果】

2年ぶりのモデルチェンジということで、さまざまな機能が加わった。またカメラ自身も4K対応と進化している。目新しい機能は音声コントロール。今まではスマホから遠隔操作だったのが、話しかければ動画や静止画の撮影から、タイムラプスから電源オフまで操作できる。コマンドが決まっているので認識率は高く、SUPやMTBで走行中でも操作可能だった。カメラを近付ければ小声でも操作できる。誤作動を防ぐため命令するときは、最初に必ずゴープロと言うのがちょっと恥ずかしいかも。BlackかSessionかで悩むところだが、長時間使うなら電池交換が可能なBlackが便利。Sessionは冒険や探検などハードな環境と過激なスポーツ向き。スマホとペアで使うのが前提だ。長くなってしまったので、次回、専用アプリなどソフトウエア関係について解説しよう!

●意外と使える音声操作!
●タッチ液晶はキレイで使いやすい
●電子式手ぶれ補正は効果アリ
●3個のマイクで音も良く録れる

(文/ゴン川野)

カメラ生活42年、小学生でオリンパスPEN-Fを愛用、中学生で押し入れ暗室にこもり、高校では写真部部長。大学卒業後、単身カナダに渡りアウトドアスクール卒業後「BE-PAL」を経て本誌ライターに。保有交換レンズ41本、カメラ28台(見える範囲で)。阿佐ヶ谷レンズ研究所もよろしく。

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

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