話題の1冊 著者インタビュー プチ鹿島 『芸人式 新聞の読み方』 幻冬舎 1,400円(本体価格)

 ――新聞各紙によって論調が異なります。毎日すべての新聞に目を通すことは難しいですよね?

 プチ まず、自分が購読している新聞が保守なのか、リベラルなのかで分けることができます。分かりやすく言うと、安倍首相支持なのか、反安倍なのかということ。毎日同じ新聞を読んでいるわけですから、いつも同じ論調ばかりになってしまいますよね。そこで、自分が購読している新聞とは逆側の記事をネット等でチェックしてみるんです。時間がない人は見出しを確認するだけでもOKです。すると、一方では大きく報道しているのに、他紙ではベタ記事や全く報道していなかった、なんてことが見えてきます。これだけでも各紙の考え方が分かって面白いと思います。

 ――全国紙だけじゃなく、ちょっと下世話な「オヤジジャーナル」の楽しみ方を教えてください。

 プチ 実は僕、元々ゴシップやスキャンダルが大好きなんですよ(笑)。朝刊紙が書かない裏事情とか、面白いですよね。楽しみ方としては、まず、そのネタの元となる記事を朝刊紙で確認してください。次にそのネタを時差を持って夕刊紙が報道します。さらには週刊誌がこれに続いて報道します。どちらも同じ記事をそのまま載せては意味がありませんから、それぞれ切り口を変えて変化球を投げてきます。この違いが面白いんですね。また、これには逆のパターンもあります。例えば、ASKAの覚せい剤事件やSMAPの解散報道などは、週刊誌や夕刊紙がいち早く報道しました。しかし、どちらも最初は「本当かなぁ」と皆、半信半疑だったはずです。
 でも、事が明るみに出ると、今度は朝刊紙が報道し始めます。これが、最初のゴシップ報道の答え合わせをしているみたいで楽しいんです。オヤジジャーナルだからといって、記事の内容を全否定せず「お宝が眠っているんじゃないか?」と思いながら読んでみると、思わぬ発見があるかもしれませんよ。

 ――今、一番注目している新聞はなんですか?

 プチ 『日刊ゲンダイ』が面白いですね。最初は引いていたんですが、あの熱い口調を“毎日真剣に怒っているおじさん”と擬人化してみると、逆に親しみが湧いてきました。露骨なまでの安倍首相批判はメチャクチャ偏っているのですが、それもまた味わいがあります。国会答弁にもありましたが、実際に、安倍首相自身が日刊ゲンダイの読者だというのも面白いじゃないですか。ご本人もやはり自分の悪口は気になるんでしょうね(笑)。
(聞き手/程原ケン)

プチ鹿島(ぷち・かしま)
1970年長野県生まれ。スポーツからカルチャー、政治まで幅広いジャンルをウオッチする「時事芸人」として、ラジオ、雑誌等でレギュラー多数。

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