【CEATEC2016】+Thinkで社会変革、多分野で生きるオムロンのテクノロジー

【CEATEC2016】+Thinkで社会変革、多分野で生きるオムロンのテクノロジー

センサーとAIを組み合わせたソリューションを紹介するオムロンブース

 例年のIT・エレクトロニクスの総合展から「CPS/IoT Exhibition」に生まれ変わった「CEATEC JAPAN 2016」。「CPS」即ち「サイバーフィジカルシステム」は、サイバー空間の膨大なデータを分析・処理することで、現実世界の問題を解決しようという概念だ。オムロンブースでは、長年培ってきたセンサー技術とAIを掛け合わせることで実現する未来像を提示していた。
 CEATECのオムロンブースといえば、卓球ロボット「フォルフェウス」がお馴染みだ。13年の登場以来、人間を理解する卓球のコーチングロボットとして成長を遂げてきた。今年はAI技術「時系列ディープラーニング」を実装。対戦相手の実力をラリー中に分析し、レベルに合わせた返球をするようになった。
 これは、機械が人の目的に合わせる「協働」から、人の判断を支援することで成長を促す「融和」に、根底にある設計思想が飛躍したことによる進化だ。対面にいるプレイヤーの笑顔や上達具合、ストレス測定など、より相手に配慮した機能も搭載しており、人と機械の相互成長を促す仕組みを構築している。
 「フォルフェウス」に象徴される「+Think」の思想は、事業を展開する各分野にも反映されている。
 オムロンを代表するヘルスケア分野では、1拍ごとに血圧を測定する「MEMSセンサー」を試作機と合わせて、参考展示。現在の血圧測定より高精度で、疾患発症リスクを正確に知ることができる技術だ。病院で血圧を測定することが当たり前だった時代に、家庭での血圧測定の重要性を提唱していたオムロン。新しい血圧測定の提案も、単なる技術革新ではなく、健康維持の習慣を促進するメッセージと一体になっている。
 まだ具体化はしていないが、センシングデータが紡ぐ未来のビジョンとして紹介していたのが「Sensing Data Trading Market」。IoTを搭載するあらゆるモノから抽出したデータを新しい制御技術「Senseek」で処理・分析し、必要な情報を必要な人に提供しようという試みだ。
 デモでは、いくつかのシュチュエ―ションを用意し、目的に合わせて膨大なデータベースから必要な情報を抽出する工程を体験できた。
 ほかにも、自動運転時に安全を確保するための画像センシング技術や脈拍検知、生産現場で導入を進めている産業ロボットなど、オムロンのテクノロジーが支える幅広い分野の取り組みの数々を展示。進化著しい次世代技術が、どのように社会を変革していくのか。具体的な回答を多分野にわたって示していた。(BCN・大蔵 大輔)

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