義足の女性がロボットとダンス―パラリンピック開会式が話題

義足の女性がロボットとダンス―パラリンピック開会式が話題

ロボットと踊る義足の女性アスリート

9月初旬に始まったリオ・パラリンピックは、最先端の工学技術とアスリートが共演する舞台だ。それを象徴するような開会式の催しが話題になっている。高性能な産業用ロボットが、義足の女性アスリートと華麗に踊った。

パラリンピックはオリンピック終了後に同じ開催都市で行う「もう一つの(Parallel)オリンピック(Olympic)」として、障がいを持つアスリートが競う祭典。

義手、義足などの進歩により、工学技術によってスポーツがどこまで高みを目指せるか、といった側面も帯びるようになった。開会式の催しはふさわしい内容と言える。

踊りを披露した一方は、ドイツKUKA(クーカ)ブランドの産業用ロボット「KR 210 R2700 F」。210kgの重さのものを扱える剛腕の持ち主だ。クーカは、日本の安川電機やファナックと競う世界4大ロボットメーカーの一角で、最近中国企業が買収したことでも話題。

もう一方は、米国のスノーボーダーで、2014年ソチパラリンピックの銅メダリスト、女優でもあるAmy Purdy(エイミー・パーディ)氏。15歳でスノーボードを始め、19歳で髄膜炎により両足の膝から下などを失ったが、義足を身につけアスリートとして優れた成績を収めている。

リオ・パラリンピックの公式YouTubeチャンネルにはパーディ氏の練習風景などを取材した動画も公開中だ。

楽曲はこの日のためにブラジルの著名ミュージシャンSergio Mendes(セルジオ・メンデス)氏が作ったという。

ロボットとアスリートが踊るという催しの発端は、2015年にクーカのブラジル法人が、工作機械などのイベント「FEIMAFE」に参加したこと。展示していた高さ2.2mのロボットの前で、2人の来場者が立ち止まったあと、商談室にやってきて、何とリオオリンピック・パラリンピックの開会式・閉会式を担当する組織「CC2016」を名乗り、詳しい話し合いを始めたという。

工作機械の見本市に、スポーツの祭典の関係者が訪れる。何とも面白い光景だが、まさに現代のパラリンピックを象徴するような物語でもある。

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