それ本当にヒアリ?―「アリ違い」で駆除は逆効果、侵入ふせぐ在来種が減ることに

それ本当にヒアリ?―「アリ違い」で駆除は逆効果、侵入ふせぐ在来種が減ることに

ヒアリのイメージ

危険な外来種「ヒアリ」。関西に続き東京の港湾でも見つかり、不安を広げている。一方で別のアリを間違えて過剰に駆除すると、かえってヒアリが侵入しやすくなる恐れもある。

ヒアリは毒針を持ち、人間が攻撃を受けた場合は、非常に激しい痛みを覚え、水疱状に腫れる。アレルギー反応を引き起こす例もあり、北米だけで年間100人以上の死者が出ている。呼吸困難や意識障害などを起こす場合もある。体長2〜6mm。胸部を中心に主に赤褐色だが、腹部は暗色で艶がある。

だが実際には専門家でない限り、ほかのアリと見分けるのは容易ではない。

駆除方法そのものは液体殺虫剤を散布する、熱湯をかける、毒餌を使用するなど一般の人でも可能な手法が多いが、公園などでうかつに実行すると、日本にもともといる在来種のアリを殺してしまいかねない。

環境省に現状を問い合わせたところ、7月7日時点ですでに一般の人からヒアリではないかという連絡が多数寄せられているが、本当にヒアリだった例はまだ1件も見つかっていない。だからといって安心できることにはならないが、疑わしきはすべて駆除するといった姿勢は推奨していないという。

在来種のアリは、その土地に生息していることで外来種の侵入を抑制するはたらきもある。駆除する量にもよるが、あまりに度を過ごして在来種を減らせば、逆効果になりかねない。

環境省はアリを見かけた際に落ち着いて対処する際の参考として次のように述べている。

・全体が黒色であればヒアリではない

・全体が赤茶色でも腹部が黒っぽい赤色でなければヒアリではない

・全体が赤茶色で腹部が黒っぽい赤色という特徴が一致しても、なおヒアリとは限らない

それでも疑わしければスマートフォンなどで撮影し、環境省が公開している「ストップ・ザ・ヒアリ(PDF)」などのパンフレットと照らし合わせたうえで、必要に応じ地元の自治体などに連絡するのがよいだろう。

なおヒアリに警戒を呼びかける自治体のひとつ、東京都環境局では、生きている疑わしいアリを見つけたら、触らないよう呼びかけている。本当にヒアリかどうかを確かめようとして刺されないようにする注意も必要だ。

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