子どもの頃は「少し怖かった」北九州の成人式 「アヒルの被り物」と母の振袖で臨んだ女性の胸中

北九州市の成人式で「アヒル」姿の新成人が話題に Twitterで40万近い"いいね"集める

記事まとめ

  • 北九州市の成人式で、「アヒル」姿で抱負を語った新成人の姿が注目を浴びた
  • Twitterユーザーのビーフパイさんは母親の振袖と、リアルな「アヒルの被り物」で出席
  • 「この姿をすることで、家族や友達が笑ってくれるだろう」というのが理由だったそう

子どもの頃は「少し怖かった」北九州の成人式 「アヒルの被り物」と母の振袖で臨んだ女性の胸中

「これからも健康に気をつけて、立派な大人になりたいと思います」

若者たちの派手な衣装で知られる福岡県北九州市の成人式。今年は、テレビの取材に「アヒル」姿で抱負を語った新成人の姿が、ネット上で注目を浴びた。本人はJ-CASTニュースの取材に「ここまで反響があると思っていなかった」と驚きを口にする。

だが、小さい頃は地元の成人式に「少し怖い」印象を持っていたと話す。「別に出なくてもいいかな」と考えていた時期もあったという。なぜ、式に出ようと思ったのだろうか。

■「人生で1番モテた」

北九州市の成人式と言えば、新成人たちが髪をカラフルに染めたり、サングラスを身につけたり、派手な羽織や袴に身を包むのが恒例になっている。

メディアからの注目も高く、ニュース番組のクルーが毎年取材に訪れている。コロナ禍で行われた昨年の成人式では、テレビの取材に「コロナなんて俺がぶっ潰してやるよ」と言い放った青年が注目を浴びた。

そして2022年、話題をさらったのがツイッターユーザーのビーフパイ(@Beef_Pie_kuri)さん。1月9日の成人式では、アヒルの被り物で会場となった北九州メディアドーム付近を歩き、テレビの取材を受ける姿がツイッター上で拡散された。

愛知県内の大学で芸術を学ぶビーフパイさんは10日、自身のツイッターでテレビ取材を受ける姿などを投稿。「人生で1番モテた」と振り返り、14日までに6万を超えるリツイート、40万近い「いいね」を集めた。

■悩んでいた出席、それでも...

攻めに攻めた格好で、北九州の主役となったビーフパイさん。しかし、子どもの頃は「地元の式典に「荒れたイメージ」や「少し怖い印象」を持っていたと話す。

式には「出なくてもいいかな」と考えていた時期もあったという。ただ、成人が近づく19歳頃、一つの考えに至る。

「悩んだ結果、私が出たいかどうかではなく、私が無事に成人出来た姿を親や祖父母が見たらきっと喜んでくれるだろう、それなら私も嬉しいと思い、出席することにしました」

こうして、成人式に出ることを決めたビーフパイさん。式で身につけるものは、事前に考えていた。一つは、母が使っていた振袖だ。「母の振袖を着た姿を(母に)見せたいと思いました」

そしてもう一つは、Amazonで見つけた、リアルな「アヒルの被り物」だった。「面白い」「イカしてる」。被る理由は、至ってシンプルだった。

「この姿をすることで、家族や友達が笑ってくれるだろう」。20歳の誕生日にマスクを親に買ってもらい、成人式が来るのを待った。

■「人間の状態」楽しんだ後に...

迎えた成人式当日。式の前には、母の振袖に身を包み、綺麗なヘアメイク姿で家族写真を撮影した。

「人間の状態を楽しみました」

式典を終えると、彼女はアヒルになった。

「親は面白がっていました。友人はとても笑ってくれました。(アヒルの)中身はプロの方に綺麗にヘアメイクしてもらっていたので、その状態での写真も撮りたかった、と残念がる友人もいました」

各々が各々のファッションを追求した北九州の成人式。その中でも、アヒル姿は異彩を放っていた。

「視界が悪かったので周囲の状況はあまり分かりませんでしたが、それでも視線は感じました。皆さん笑ってくれていたと思います。ツーショットもお願いされました」

テレビの取材を受ける様子がツイッター上で拡散され、「五分くらい笑った」「絶対に笑わないぞという覚悟で見てお茶吹いた」と反響が相次いだ。

「ここまで反響があると思っていなかったので驚いていますが、たくさんの方に笑っていただけたようで嬉しかったです」

身近な人を喜ばせるために、出席した成人式。結果的には、全く知らない人たちも笑顔にさせていた。

現在大学生のビーフパイさん。将来は何になりたいのだろうか。

「白鳥になることです!(笑)これは冗談で、豊かで、楽しい人間になる事が一番の目標です」

自分を育て、アヒルのマスクを買ってくれた親には、どんなことを伝えたいか。

「ここまで育ててくれてありがとうございます。これからも豊かで立派な大人になれるように努力するので、よろしくお願いします」

(J-CASTニュース記者 佐藤庄之介)

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