eスポーツはコロナ禍を乗り越えられるか カギ握る「オンライン」への本格対応

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緊急事態宣言は解除されたが、世界中に惨禍をまき散らす新型コロナウイルスの影響は、とどまるところを知らない。

日本ではようやくプロ野球が開幕を迎えたが、アメリカのメジャーリーグは現時点では2020年7月24日か25日に開幕予定で、試合数も年間60試合と例年の半分以下となっている。男子テニスでは世界ランク1位のノバク・ジョコビッチが開催したチャリティマッチにより感染が広がり、ジョコビッチ含む多数が陽性と診断されるなど、フィジカルスポーツへの影響は甚大なものとなっている。

ゲーム機、ソフト自体は売れ行き好調だが

コロナウイルスは経済への被害も大きく、百貨店や飲食店の中には重大な危機に瀕している店舗も多い中、ゲーム業界は巣ごもり需要により売り上げを伸ばしている。特に家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」や室内で強度の高い運動が出来るソフト「リングフィットアドベンチャー」はここ数か月入手困難な状況が続いており、欲しくても手に入らないという声がSNS上を駆け巡り続けている。

このようにゲーム業界自体は活況を呈しているが、eスポーツの多くのタイトルではゲームの売り上げが直接チームや選手、関連業界に流れ込む仕組みとはなっていないため、直接の恩恵は基本的には無い状況だ。

9月の「東京ゲームショウ2020」を始めとして多くの大会やイベントが休止や延期に追い込まれている。eスポーツカフェなどの関連施設も閉鎖され、中には経営困難のため閉店した店舗も存在している。

オンラインに移行できるのは「強み」

しかしながらeスポーツにはオンラインでも大会が開催可能と言う大きなメリットがあり、ダメージをある程度抑えられているのもまた事実だ。先の「東京ゲームショウ2020」はオンラインでの代替開催が決まっており、その他大小の大会も続々とオンラインへと移行している。オンラインの大会にはラグや遅延の問題もあり、またオンライン大会の運営経験の少なさからトラブルも頻発しているが、それでも火を灯し続けられているのは非常に大きいと言えるだろう。

eスポーツはこの危機をチャンスに変えることが出来れば、さらなる飛躍が期待できる。6月時点では徐々に日本国内での生活は元に戻りつつあるが、まだ油断できる状況ではない。

特にアメリカやブラジルでは加速度的に患者数が増加しており、日本国内でも連日感染者が出ている現状、再び外出自粛が要請される事態すら考えられる。そのような状況になってほしくはないが、万一それまでにeスポーツ業界がオンライン大会の収益で活動できるような体制を構築できれば、eスポーツはもっと身近な存在となり、現状eスポーツに興味のない人の目に触れる機会を増やせるのではないだろうか。

(eスポーツライター 早川清一朗)