NEDO、計算科学や人工知能を活用したナノカーボン材料の研究開発に着手

NEDO、計算科学や人工知能を活用したナノカーボン材料の研究開発に着手

画像提供:マイナビニュース

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、試作などに時間がかかる材料開発のスピードアップを目指し、計算科学や人工知能を活用した材料開発手法の構築を進めていることに関して、新たに事業者(古河電気工業、日本ゼオン)の追加採択を行い、ナノカーボン材料についての研究開発に着手すると発表した。

日本が強いとされる材料分野の競争力を今後も維持・強化していくには、新たな機能性材料と応用製品を敏速に創出し続けていく必要がある。

CNTなどのナノカーボン材料は、産学官の継続的な取り組みを経て製造法や合成法の開発が進められてきたが、同材料が持つ性能を十分に引き出した応用製品を世界に先んじて開発していくには、材料の構造と電気・熱特性の最適化やほか材料との相互作用の制御など、技術的なブレークスルーが必要とされている。

しかし、材料の複雑な構造や相互作用を制御するためには、膨大な時間とコストをかけ、繰り返し大量のパラメーターについて実験する試行錯誤的なプロセスが必要となっていた。

NEDOは、試作回数や開発期間の大幅短縮を図るために、さまざまな現象をコンピューター上で数学的モデルとして解析する「計算科学」や、人工知能を活用した革新的な材料開発手法の研究開発を2016年度より進めており、今回、ナノカーボン材料(カーボンナノチューブ=CNT、グラフェン)を対象に研究を実施する3者(古河電気工業、日本ゼオン、NEDO)の共同提案を、追加採択した。

材料の構造と電気・熱特性の最適化や他の材料との相互作用の制御を可能とすることで、CNTを応用した軽量電線、高耐熱・高強度のCNT複合ゴム材料、グラフェン透明導電フィルムなど応用製品の早期実用化を目指すとしている。

なお、古河電気、日本ゼオンは、超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクトにおける他の材料開発とのシナジー効果を図るべく、先端素材高速開発技術研究組合に組合員として加入して研究を実施するということだ。
(早川厚志)

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