OA研究所など、超高速PLZT光スイッチを採用した波長多重伝送切換装置を開発

OA研究所など、超高速PLZT光スイッチを採用した波長多重伝送切換装置を開発

画像提供:マイナビニュース

NEDOのプロジェクトでOA研究所とエピフォトニクスは、高速切換性能と省電力性をもつ超高速PLZT光スイッチを採用することで、8K映像データの乱れない切換を実現するとともに、放送局向けのネットワークシステムの消費電力を約1/4に削減可能な波長多重伝送切換装置を開発したことを発表した。

インターネットや携帯電話等のトラフィックの80%以上がデータセンタ内およびデータセンタ間であり、消費電力増加が問題となっている。NEDOは、データセンタに光ネットワーク技術を適用する省電力化に取り組んでおり、データセンタ向けの光ネットワークシステムの事業化の確実性を高めるべく、省電力化を目指した放送局向けネットワークシステムの助成事業にも取り組んできた。

同プロジェクトでの最初の研究成果として、放送局向けネットワークシステムの省電力化についてOA研究所は、エピフォトニクスが開発したナノ秒オーダーの光導波路高速切換性能と、省電力性を有する超高速PLZT光スイッチを光レイヤ1スイッチに採用したDWDM波長多重伝送切換装置を開発した。この装置は、PLZT光スイッチの高速切換性や省電力性の技術を適用したもので、8K非圧縮データに対し電気変換を伴わず光のままの通信で映像乱れの無い無瞬断切換を実現した。

また、経路切り換えに電気スイッチを用いる従来機器では、光→電気→光の変換を伴うため数百ワットオーダーの電力を消費するが、PLZT光スイッチ自体の消費電力は、0.001ワットオーダーとなっている。さらに、データ中のブランキング領域を監視するためにのみ光→電気に変換し、PLZT光スイッチ制御を行った結果、既存電気スイッチを採用した無瞬断切換と比べて消費電力を約1/4に削減した。

さらにこの開発では、8K非圧縮映像データ中、映像切り換えポイントとして割り当てられているブランキング領域(約6マイクロ秒)を検出、PLZT光スイッチを制御し、波長多重された光信号のまま一括で経路切り換えを行う手法を確立した。

NEDOは、これらの成果を活用して、今後さらにデータセンタ向けの省電力化を目指すという。この装置を組み込んだシステムをデータセンタ内のToR間接続に適用することで、従来の光スイッチと比較してトラフィック当たりの消費電力を1/10以下への削減を目指すということだ。
(早川厚志)

関連記事(外部サイト)