FSX、従来品より2倍以上早く加温/冷却できる冷温庫「REION」を発売

FSX、従来品より2倍以上早く加温/冷却できる冷温庫「REION」を発売

画像提供:マイナビニュース

FSXは6月14日、ユニバーサルデザインを採用し、従来品比で2倍以上の速度で冷却/加温を可能としたおしぼり向け高速冷温庫「REION」を開発、2017年7月より順次発売を開始すると発表した。

同製品の発表に際し、代表取締役社長兼CEOを務める藤波克之氏は、「我々のミッションは、最高のおしぼり体験を全世界に提供すること。そのためには、ソフトウェアであるおしぼりで得られる体験を最大限に引き出すためのハードウェアにもこだわる必要があった」と開発の経緯を説明。日本のおもてなし文化や日本のものづくりの力を凝縮することで、世界で勝負できる製品にしたいという想いから、日本でものづくりを行ってきた中小企業7社と協力して、国内での開発に踏み切ったという。

そんなREIONの製品コンセプトは以下の3点。

魅せることのできる冷温庫
最適な冷温技術の提供
日本製という付加価値

これらを実現するために、デザイナー/アートディレクターの小関隆一氏を起用。同氏の手により、既存のおしぼり用冷温庫に置き換えても違和感を感じさせないニュートラルなデザインの製品に仕上がった。「感覚的なものだが、おしぼりというとアナログ的なイメージがあることから、操作系もアナログなものにしたいと思い、ダイヤル式スイッチを採用した。結果として、どこを触ればよいのかが分かりやすいものになったと思う」と、操作性も直感的でシンプルかつわかりやすいものが取り入れられた。

また、実際の製品開発には、「従来モデルの冷温庫よりも早く冷えて(温まる)こと」と「故障しづらく、メンテナンス性が高い」、という2つのテーマを念頭に置き、試行錯誤が繰り広げられたという。というのも、一般的な冷温庫は、庫内の上下にヒーター線が配置され、中央奥にクーラーが設置される仕組みで、断熱材としてそれらの周辺にウレタンが充填されている。このため、クーラーで利用した場合、結露が生じ、その水滴がヒーターに到達、故障を引き起こすが、ウレタンが邪魔で交換ができない、という課題があったのだという。

加えて、従来よりも早く冷やす/温めるためには、仕組みそのものを変更する必要があった。そのため、REIONでは、上下のヒーターを廃し、冷却ユニットと加熱ユニットを重ね合わせ、その前後に放熱ヒートシンクと送風/排気ファンを組み合わせるという「コアエンジン」を開発。特に加熱ユニットは、厚さ150μmながら、短時間で150℃の温度を発熱することができるもので、発熱を上手く制御することで、庫内を適切な温度にコントロールすることを可能とした。さらに、庫内全体に均一に空気が回っていくように、空気流動シミュレーションを実施。庫内の最適な形状の探索も行うことで、庫内が60℃まで加熱されるのに必要な時間は従来品の9時間から3時間に短縮された(室温13℃の場合)ほか、庫内を10℃に冷却するのに必要な時間も、従来品の5時間から2.5時間へと短縮できることを(室温27℃の場合)確認したという。

○アルコールよりもウイルス・細菌対策も効果がある"おしぼり"

また同社は、REIONの発表に併せて抗ウイルス技術「VB(VIRUS BLOCK)」を採用したおしぼりが、菌やウイルス対策に効果があるとの研究成果も発表した。VBは、東京工業大学(東工大) 資源化学研究所と慶應義塾大学(慶大)医学部が共同で開発しているポリ酸に抗生物質や抗菌剤を加えた水溶液。東工大と慶大による研究グループが開発しているポリ酸には、これまでの研究からヘルペスやAIDS、インフルエンザウイルスなどに対する抗ウイルス活性や、MRSAやPRSPに対する抗菌活性があることが報告されており、これをおしぼりに染みこませることで、ウイルスをブロックさせる研究が進められている。

すでに同社のすべてのおしぼり製品に同技術が採用されているとのことだが、今回の研究では、240名のボランティアの協力のもと、手洗いなどをしていない状態の手のひらの菌、ならびに通常のおしぼり、アルコール配合おしぼり、VB配合のおしぼりの3種類のおしぼりで手をふき取り、その後の手のひらに残っている菌の2種類の手法で菌を採取。いずれも数時間の培養の後、菌がどの程度繁殖しているかを調査。その結果、VBおしぼりで手をふき取った場合、数時間経っても菌が繁殖していないことが確認されたという。同社では、ポリ酸と結合したウイルス粒子は細胞に感染できないことから、ポリ酸がバリアの役割を果たしたものと見ており、VBをおしぼりに利用することで、ウイルスや菌が原因となる病気の予防につながる可能性があるとしている。

この研究の詳細については、今回発表しなかったデータなども含めて近いうちに論文としてまとめられ、学術誌での掲載を進める予定だという(確認したところ、まだ論文アクセプトには至っていないとのことであったほか、オープン誌での掲載を予定しているとのことであった)。

なお、REIONはサイズがL型とS型の2タイプ、カラーもホワイトとブラックの2色がそれぞれ用意され、L型が13万円(税別)、S型が7万円(同)を予定している。最初に開発が進められたのがL型ということもあり、L型は7月より受注ならびに販売が開始される予定で、S型はそれよりも若干後となる秋ごろの販売となる予定だ。藤波氏によると、初年度で1万台の販売を目指したいとしており、小売り販売も進めていきたいとしていた。
(小林行雄)

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