農研機構、東北・北陸向けのパン用小麦品種「夏黄金」育成- 食パンの製造も

農研機構、東北・北陸向けのパン用小麦品種「夏黄金」育成- 食パンの製造も

画像提供:マイナビニュース

農研機構は、同機構東北農業研究センターが、東北・北陸地域向けのパン用小麦品種「夏黄金(なつこがね)」を育成したことを発表した。

東北・北陸地域では、同地域向けパン用小麦の主力品種として「ゆきちから」の栽培されているが、食パン等に使われる強力小麦と比べるとパン生地の力がやや弱く(準強力小麦)、製造できるパンの種類が限定されるという欠点があった。さらに、穂発芽しやすく、赤かび病が発生しやすいという短所があり、ここ数年は生産量が頭打ちになっていた。

そこで農研機構は、たんぱく質の組成を改良してパン生地の力を強く(強力小麦)し、「ゆきちから」では難しかった食パンをはじめ、ほとんどの種類のパンを製造できる新品種「夏黄金」を作出した。同品種は「ゆきちから」より穂発芽しにくく、赤かび病にやや強い品種のため、積雪の多い東北・北陸地域の平坦地での栽培に適した品種となっている。なお、成熟期、収穫量は「ゆきちから」と同程度で、草丈は「ゆきちから」より低く、穂は褐色で芒が無く、粒の品質は同程度である。

また、「夏黄金」という品種の名前については、初夏に収穫期を迎える小麦をイメージし、地域の繁栄と豊かな食生活への期待を「黄金」という言葉に込められているとのことだ。

なお、同品種は宮城県の奨励品種に採用されており、同県で行われた栽培試験では「ゆきちから」より1割程度多収で、赤かび病にやや強いため、同品種に替えて400ha程度の栽培が予定されているということだ。なお、「夏黄金」の小麦粉や加工品は、平成31年から本格的に販売される予定となっている。
(早川厚志)

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