名大発ベンチャー起業- 排水処理から環境衛生まで微生物関連技術で新市場を

名大発ベンチャー起業- 排水処理から環境衛生まで微生物関連技術で新市場を

画像提供:マイナビニュース

名古屋大学は、同大学大学院工学研究科 生命分子工学専攻の堀克敏教授が、科学技術振興機構による研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)起業挑戦タイプの成果を受け、同大学発のベンチャー企業「フレンドマイクローブ」を6月13日に設立したことを発表した。代表取締役は西田克彦氏が就任された。

同プロジェクトは、微生物により環境への負荷を軽減するために研究、技術開発に取り組む堀教授の成果を事業にすることを目指すもので、大学の研究成果をシームレスに社会実装に繋げていくという。

まず、堀教授が開発した、優れた油分解能力を有する微生物製剤による排水処理事業から展開するという。同製剤は、食品工場などの油含有量の高い排水の処理に適しており、従来の加圧浮上分離装置を低コストで代替可能となっている。これは油そのものを微生物により分解消滅させるため、悪臭の軽減や油分汚泥注発生量の大幅に削減できるという。また、同技術は大学より大手化学メーカーに導出されており、両社が提携して事業を進めるということだ。

また、同教授は研究を通じ、微生物等を使って環境を制御するバイオコントロールの理論を構築している。これに基づき、前述した微生物製剤の強化に加え、さまざまな排水や汚染環境、廃棄物、悪臭の浄化に高い効果を発揮するバイオ製剤の開発が可能になるとし、ベンチャー企業において早期の商品化を目指しているという。

なお、同プロジェクトの成果であるバイオコントロールの理論とノウハウに基づき、今後も広範囲な関連技術の研究開発を継続していくという。排水処理においては、その排水種に適した汚泥微生物叢が形成されているものを人為的にコントロールするため、効果を継続させるには、微生物製剤を継続的に投与する必要がある。このバイオコントロールの理論と技術は、排水のみならず、固形廃棄物や地下水・土壌浄化など、環境における今後の重要な技術になると説明している。
(早川厚志)

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