材料の超高速破壊を原子レベルで可視化 - 航空宇宙材料設計

材料の超高速破壊を原子レベルで可視化 - 航空宇宙材料設計

画像提供:マイナビニュース

大阪大学大学院工学研究科の尾崎典雅准教授、BrunoAlbertazzi研究員、兒玉了祐教授、理化学研究所の矢橋牧名グループディレクター、犬伏雄一研究員らを中心とする国際研究グループは、理化学研究所放射光科学総合研究センター(石川哲也センター長)のX線自由電子レーザー(XFEL)施設SACLAを用いて、秒速5kmの超高速衝突の際に材料が破断的に破壊していく様子を原子レベルで観察することに成功した。

超高速で飛翔する物体が材料に衝突した際、衝突面とは反対側の面に甚大な損傷が見られるなどの破壊現象が起こる。このような材料破壊を見ることは、その極短時間性から困難だった。

そこで、本研究グループはパワーレーザーショック超高圧法とSACLAを用いたX線回折イメージングによって、超高速破壊現象をフェムト(10のマイナス15乗)秒の時間分解能でかつ原子レベルで直接観察することに成功し、材料の結晶構造中にサブミクロンレベルの亀裂が集中して発生することで、特有の破断破壊に至ることを明らかにした。

本手法により、超高速応力印加時における材料破壊挙動の超高速原子レベル観察が可能となる。また同時に機械的特性の定量的評価も可能になり、極限環境下で使用される材料の安全性向上や先進高耐力材料の開発などが促進されることが期待される。

本研究成果は、6月3日に米国科学振興協会AAASのScience Advancesにてオンライン公開された。
(田中省伍)

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