富士フイルム、細胞老化を抑制する独自成分を開発- 肌弾力やシワ改善に期待

富士フイルム、細胞老化を抑制する独自成分を開発- 肌弾力やシワ改善に期待

画像提供:マイナビニュース

富士フイルムは6月26日、高い抗酸化力を持つアスタキサンチンとニコチン酸トコフェロールが、間葉系幹細胞の老化を加速させる要因である「酸化ストレス」と「細胞複製ストレス」にそれぞれ作用し、ストレスに起因する細胞老化を抑制することを見出し、これらふたつの成分を組み合わせて細胞老化の抑制が期待できる独自成分「ナノアスタキサンチンCP+」を新開発したことを発表した。

幹細胞自体が老化する「細胞老化」が進むと、自己複製能と分化能が低下するだけでなく、さまざまな抗炎症性物質や、インスリン様成長因子1(IGF-1)などの増殖因子を阻害する物質「SASP因子」が分泌され、周囲にある正常な間葉系細胞の機能を阻害し、細胞老化を加速させる悪循環を引き起こすと考えられる。

同社はその要因のうち、紫外線や活性酸素に起因する「酸化ストレス」と、幹細胞が分裂して自己複製する時に生じる「細胞複製ストレス」に着目し、これらのストレスを抑制する成分の研究に取り組んだ。

細胞の老化を加速することが知られている活性酸素の一種である過酸化水素を添加して「酸化ストレス」を与えた間葉系幹細胞を作製し、さらにアスタキサンチンを添加して「酸化ストレス」による細胞老化の指標タンパク質「p21」を確認したところ、p21の発現が抑制された。

また、ニコチン酸トコフェロールが「細胞複製ストレス」に起因する間葉系幹細胞の細胞老化を抑制することを確認した。アスタキサンチンには「細胞複製ストレス」による細胞老化の抑制効果が見られなかった。

同社は、間葉系幹細胞の「酸化ストレス」を抑制するアスタキサンチンと、「細胞複製ストレス」を抑制するニコチン酸トコフェロールを組み合わせた独自成分「ナノアスタキサンチンCP+」を開発した。両成分は水に溶けにくく、水系製剤に安定的に配合することが難しいが、同社は独自技術で両成分を組み合わせてナノ乳化し、粒子径約50nmサイズを実現した。これにより「酸化ストレス」と「細胞複製ストレス」の二方向から細胞老化を抑制することが期待できる。

間葉系幹細胞の細胞老化を抑制することで、加齢や光老化で低下する肌の弾力やシワの改善が期待できる。同社は、今秋発売するエイジングケア領域の機能性化粧品に同成分を配合する予定だとしている。
(早川厚志)

関連記事(外部サイト)