夏休みにプログラミング&ロボット工作! - 小学5年生が「ソビーゴ こどもロボットプログラミング」作ってみた

夏休みにプログラミング&ロボット工作! - 小学5年生が「ソビーゴ こどもロボットプログラミング」作ってみた

画像提供:マイナビニュース

●紙工作と「動くしくみ」、プログラミングをまとめて学ぶ「ソビーゴ」
2020年度から公立小学校でも必須科目となる"プログラミング教育"。新要綱の採用に先駆け、教育関係者のみならず保護者の間でもプログラミング教育への関心が高まっている。今年5月に開催された教育関連製品やサービスの見本市「教育ITソリューションEXPO(EDIX)」でも、子ども向けのプログラミング教材の出展が目立った。

そんな中でも特に筆者の目を惹きつけたのは、ワイズインテグレーションが発売した「ソビーゴ こどもロボットプログラミング」。"名刺サイズの子ども用プログラミング専用パソコン"として知られる「IchigoJam」を開発したナチュラルスタイルと同社が共同で企画したロボット・プログラミング教材だ。

発売元のワイズインテグレーションによると、「小学校高学年ぐらいからなら1人でも十分可能」とのことなので、今回はゲーム好きでギークな小学5年生の我が子に、実際に挑戦させてみることにした。

○ソビーゴの内容構成

「ソビーゴ こどもロボットプログラミング」は、IchigoJam1台の他に、ロボットを動かすためのモーターボード「MapleSyrup」1台、段ボール製の組み立て式ロボットのパーツ、プログラミング言語を入力するためのキーボード、モニター出力用の映像ケーブルなど一式がパッケージになっている。

まずはロボットを製作することから始め、それにモーターや線をつなげることで基本的な動く仕組みを理解した後、最後にプログラミングによって自由に動かすという3ステップで、ロボットを動かすという原理を体験的に学んでいくことができるのだ。

しかも、ロボットは段ボール製。プラモデルのように複雑で細かなパーツはなく、工作感覚で組み立てていけるので、誰にでも親しみやすい。造りもいい意味でザックリとしているので、工作・プログラミング初心者の子どもでも、ロボットが動く仕組みを大まかに理解しやすいというのが特長だ。

最近の小学生は日ごろ携帯電話やスマホ、ゲーム機などで電子機器の"操作"には比較的慣れている。学校でもタブレットやパソコンを使った授業があり、3〜4年生ぐらいのローマ字を習ったあたりで、たいていの子がキーボードのタイピングも習得している。

というわけで、我が子に関してもブロックやモジュールを使ってプログラミング的思考を学ぶというよりも、実際にキーボードで入力して学ぶ方が適した段階に来ていると判断したのも、ソビーゴを選んだ理由だ。

というわけで、子どもにソビーゴ一式を渡して、付属のテキストに沿って1人でやらせてみることにした。テキストは大きな写真と平易な日本語、漢字にはすべてふりがなが振ってあるため、子どもだけでもまったく問題なく理解できていた。

●ロボットを動かすための「仕組み」を学ぶ
○ロボットを動かすための「仕組み」を学ぶ

パートは1〜8まであり、ロボットを組み立てる前にまずは「IchigoJam」がどういったものであるかを理解させるための章が用意されているのが秀逸だ。「IchigoJam」を中心に映像ケーブルやキーボードをつないで、子どもは入出力の仕組みを理解する。

次に最終的にはロボットの下半身となる車両に相当する部分に電池を入れ、電源ケーブルをつないでいく。ここではキーボードで入力したプログラミングによって、基盤上のLEDを点灯させたり消したり、また数値を変えることで点灯の長さも変えられることを実験的に学ぶことができるのだ。ロボットの動作自体には直接関係のない要素だが、コマンドという概念をシンプルかつ直感的に理解できる。

同様に、次のステップでは腕を動かす"サーボモーター"の仕組みを理解する。サーボモーターを「IchigoJam」につないで、コマンド入力でまずはどのような動きをするのかを確認していく。やっていることは前章のLEDと同じだが、コマンドを変えて数字で角度を指定すると、今度はサーボモーターに取り付けた"サーボホーン"と呼ばれる部品がその通りに動く。動作の様子を見た我が子は「うわぁ!」と声を上げて喜んでいた。

次の章ではロボットの足を動かす仕組みを学ぶ。ロボットの車輪部分のモーターを動かすには「IchigoJam」単体ではパワー不足なので「MapleSyrup」というもうひとつの基盤を連結させる必要がある。ここでは基盤を合体させる電子工作のみで、それ以前のプロセスで行ったような実験的要素はない。

……とここまでは特に難なくクリアーしてきた我が子だったが、予想外に苦戦していたのがロボットの工作だ。とはいえ、パーツは手で取り外していくだけでハサミなどは不要。折り目なども入っているため、組み立てやすい。

ただし、途中からは狭いすき間にサーボモーターや細いケーブルなどを収めた状態で組み立てていく必要があり、少し傾けたりすると位置がズレてしまったりするため、中身を押さえながらパーツをはめ込んだりしていかなければならず、なかなか苦労している様子。手先が器用な子であれば問題ない作業だが、折り紙などは苦手で不器用な我が子は少し手伝ったり、アドバイスをしたりしながらなんとか完成させた。

●ソビーゴが動いた!
○ソビーゴが動いた!

そして、完成したロボットをいよいよプログラミングで実際に動かしてみる。基本はテキストどおりにコマンドを入力し、その都度動作を確認していくだけだ。ロボットが指令どおりに動くたびに親子で歓声を上げた。そして数値を変えてみたりいろいろ試していくうちに、それぞれのコマンドの意味が自然に解けていき、アレコレ自由に試してみたり試行錯誤を繰り返したりするうちに、さらに理解が深まっていく。

しかし、途中で、片側の腕だけどうしても動かなくなり悪戦苦闘した。コマンドの入力ミスやケーブルの接触不良、つなぎ間違いなどはないかと、原因をひとつずつ挙げて親子で試行錯誤して探していった結果、ケーブルの端子を挿す方向がもう片方とは違うことに気付き、挿しなおしてみたところ、無事に指令どおりに動かすことができた。

完成した後は複数のコマンドを任意で組み合わせ、より複雑な動作を試みたりして思い通りに動かすことにも挑戦していた。テキストに従ってチャレンジしていた際にはうまくいかないと少々イライラした様子も見てとれたが、ロボットというのはどのようにして動くのかを感覚的にひと通り理解した後は、粘り強く、かつ注意深く意欲的に取り組み、すっかりのめり込んでいるようだった。

子どもがゲームなどプログラミングに近い領域に興味を持っていて、親としてもプログラミング教育に関心がありながらも、自らは文系出身のため、何をどうやらせてみるべきかは皆目見当もつかなかった筆者だが、"自分で作ったロボットを動かす"という明確なゴールが用意されているソビーゴは入門用に最適だった。実際、途中からは手助けをしたものの、ほぼひとりで制作を行うことができていたからだ。

我が子の場合は、プログラミングに対する理解は思った以上に早かった反面、クラフトワーク的な細かい作業が苦手であるということも判明した。プログラミングだけでなく、ロボットの組み立てから電子工作まで一連の課題をクリアーしなければ最終目的に到達できないため、各々の苦手や得意な意識を克服しながらチャレンジできるという点も評価できる。今回はレビュー用にお借りしたものなので実現できなかったが、ロボットに色を塗ったりデコレーションしたり自分好みにカスタマイズする創作性も楽しむことができる。

子どもが何かを学んだり、チャレンジしたりするには"楽しい"という気持ちや"達成感"がとても大切だ。まずは自分だけのロボットを作る楽しさを知り、より高度なプログラミングの挑戦意欲はもちろんだが、創造性そのものの広がりにもつながりそうな優れた教材と感じた。
(神野恵美)

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