キヤノンITS、端末エミュレータ「TCPLink Enterprise Server」の最新版

キヤノンITS、端末エミュレータ「TCPLink Enterprise Server」の最新版

画像提供:マイナビニュース

キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は8月2日、端末エミュレータ「TCPLink Enterprise Server」の新バージョンを8月上旬から販売を開始すると発表した。新バージョンはセキュリティの向上と純正エミュレータとの互換性を強化したという。

同社が1992年から販売する「TCPLink」シリーズは、累計150万ライセンスの導入実績があり、主力製品の「TCPLink Enterprise Server」は、メインフレームのオンライン端末機能をさまざまなクライアント(PC、仮想環境、シンクライアント、スマートデバイスなど)のWebブラウザ環境で実現するWeb対応端末エミュレータ。

同社は、TCPLink Enterprise Serverの特徴として「マルチホスト対応」「純正エミュレータとの高い互換性」「サーバ導入型で管理・運用の負荷を軽減」の3点を挙げている。

マルチホスト対応では、IBM(TN3270接続)、富士通(TN6680接続)、日立(TN560接続)、NEC メインフレーム(TNETOS接続)、、IBM i(TN5250接続)に対応。純正エミュレータとの高い互換性については、ディスプレイセッション、プリンタセッション、ファイル転送の機能を標準で備え、各社純正エミュレータとの高い互換性を備えている。

サーバ導入型で管理・運用の負荷軽減に関しては、クライアントに必要なプログラムはサーバから供給されるため、導入・更新が容易なほか、クライアントの一元管理、TCO削減にも貢献するという。

メインフレームは、その堅牢性からメガバンクや行政機関など基幹業務システムで使用されており、システムに高い信頼性・安定性が求められる金融、製造、流通の各業界では、今後も継続的な需要が見込まれている。

一方、端末エミュレータにおいては、クライアントOSのサポート終了に伴い、「Windows10」への移行を契機とした買い替えニーズが高まっているほか、クライアントの多様化により、さまざまなアクセス形態に対しセキュアな環境を確保することが課題になっているという。

このような課題を解決するため、新バージョンではメインフレームとの通信をセキュアなSSLによる暗号化通信方法に変更し、最新のサーバOSに対応することにより、セキュリティを向上させたほか、IBM i 向け純正エミュレータとの互換性を強化し、顧客における端末エミュレータ買い替えの際にもスムーズな移行を実現するとしている。

具体的には、セキュリティ対応版の暗号化ライブラリを、Microsoftが提供するAPIで実装する方式に変更し、起動中セッションのTLS通信で利用しているサーバ証明書の表示などの機能強化を行った。今後、Windows Updateにより脆弱性への対応、セキュリティ強度の向上が行われるようになるため、将来においても信頼性の高い環境での利用が可能になるという。

また、対応サーバOSに「Windows Server 2016」を追加し、社内サーバ更改と合わせて、端末エミュレーターの移行もスムーズに実施することを可能としている。さらに、IBM 5250データ転送における互換性強化として送受信ファイルタイプにExcel形式を追加したことに加え、純正エミュレータ(IBM i Access for Windows)の転送要求ファイル(dtt、dtf形式)読み込み、拡張形式の形式記述ファイル(fdf)の読み込みに対応。

同社はTCPLink Enterprise Serverを、メインフレームを保有する製造業、金融業、流通業などを中心に販売し、周辺開発を含め2020年までに売り上げ10億円を目指す。価格は、いずれも税別でベースライセンスの通常版が60万円〜、セキュリティ版(SSLによる暗号化通信)が66万円〜、ユーザーライセンスの通常版が3万円、セキュリティ版が3万3000円。
(岩井 健太)

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