大企業・富士ゼロックスと老舗黒板メーカー・サカワ、オープンイノベーションの取り組み方はどう違う?

 マーケティング業界でも「オープンイノベーション」というキーワードが頻出している。「MarkeZine Day 2016 Autumn」では、オープンイノベーションをどのように進めればいいのか、大切なことは何かといったことについて、富士ゼロックスの共創エバンジェリスト・馬場基文氏と老舗黒板メーカー・サカワの坂和寿忠氏という立場の異なる二人が語り合った。モデレーターはMarkeZine編集部の市川。

■オープンイノベーションの先駆者と

市川:MarkeZineでもオープンイノベーション関連の様々なニュースが目立つようになっています。オープンイノベーションを起こし、新たなサービスやビジネスを生み出すことで未来を切り開くために必要なこととは何か、パネラーのお二人とともに考えたいと思います。まずは自己紹介とあわせてそれぞれ取り組まれていることについてお話しいただけますか。
(左)パネラー:富士ゼロックス株式会社
オフィス事業統括部 技術戦略グループ長 / 共創エバンジェリスト 馬場基文氏
(中央)パネラー:株式会社サカワ 常務取締役 坂和寿忠氏
(右)モデレーター:株式会社翔泳社 MarkeZine編集部 市川明徳

馬場:私は1997年に富士ゼロックスに研究者として入社し、技術から研究開発、商品開発を経て、2013年から富士ゼロックスのオフィスプロダクト商品開発と戦略を担当しています。富士ゼロックスの商品技術戦略全般の中長期計画を完成させ、次に現業の収益外で新しい収益を獲得する商品技術戦略の立案が求められています。そのために必要なことは共創、つまりオープンイノベーションではないかと。今年から今までの仕事から卒業し、4月から「共創エバンジェリスト」という肩書きを名乗り、外部の技術、ビジネス、アイデアを連結させて新たな価値をともに創出する取り組みをしています。

市川:共創エバンジェリストとして、具体的にはどういったことを行われているのでしょうか。

馬場:まずベンチャー企業・A(エイス)と組み、共創ものづくりプラットフォーム「Wemake」を活用し、「価値あるコミュニケーション」を実現する次世代のアイデアを広く世の中から募集するオープンイノベーションプロジェクトを始動しました。その他、様々な企業との共創の契約数を一気に増やして加速していこうとしているところです。
オープンイノベーションプロジェクト、コンセプト提案の最終選考に残った11作品

坂和:当社は今年で設立97年。学校にある黒板を作っている会社です。社長が祖母、副社長が父、専務が母という一族経営の小さな会社です。「100年以上変わらなかった黒板をテクノロジーで進化させたい」という想いがあり、ハイブリッド黒板アプリ「Kocri」を開発しました。専用アプリをインストールしたスマホをプロジェクターのリモコンにして、教室にある黒板に写真や図形、方眼紙や楽譜のようなガイドの線などを映し出せるというものです。
ハイブリッド黒板アプリ「Kocri」

市川:Kocriは面白法人カヤックと共同で開発したものですね。

坂和:はい、僕らのような古い会社がカヤックさんのようなところと組むというのは、なかなかないことだと思います。また、このKocriをお使いいただいている先生から、「もっと黒板いっぱいに映ればおもしろいんじゃないか」と要望が届きまして、ウルトラワイドプロジェクター「ワイード」を発売しました。海外のプロジェクターメーカーとの協業です。

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